アーティスト 鈴木隆の個展 “Scarlet” がギャラリー 隙間にて開催
1990年代後半にスタートした《Scarlet》シリーズの初期作品に加え、本展のために制作された新作も初披露
〈Hender Scheme(エンダースキーマ)〉の運営するギャラリー『隙間』にて、アーティスト 鈴木隆による個展 “Scarlet(スカーレット)”が、2026年8月8日(土)から8月16日(日)の期間に開催される。
1957年東京生まれの鈴木は、1980年代に鉄を用いた彫刻作品でキャリアをスタート。その後ヨーロッパでの制作活動を経て、2000年代以降は赤と青を軸としたミニマルな色彩空間を探求する絵画作品を発表し続けてきた。近年は国内外で精力的に個展を開催し、色彩そのものが持つ知覚や空間性を問い続ける作品で高い評価を得ている。
本展では、1990年代後半に始まった代表作《Scarlet》シリーズにフォーカス。同シリーズは、偶然手にした印刷物や日用品などの既製品を支持体とし、その上に単一のスカーレットを施すことで制作される作品群。一見するとレディメイドやコラージュ、ポップアートにも通じるアプローチに映るが、鈴木は支持体が本来持つグラフィックや構造、機能性といった固有の要素に呼応するように色彩を配置することで、対象の存在そのものを更新していく。
展示では、シリーズ初期の作品に加え、『隙間』の空間に応答するかたちで制作された新作も発表。作家が長年探求してきたスカーレットという色彩の実践を、初期から現在まで横断的に体感できる機会となる。鈴木は本展に寄せたステートメントで、「スカーレットは描写のための色ではなく、対象のあり方を攪乱し、潜在する気配や匿名性を浮かび上がらせる媒介」と語る。赤と青によるカラーフィールド・ペインティングと並行して続けられてきた《Scarlet》シリーズは、世界との偶然的な出会いから生まれる実践であり、スカーレットという一色が事物の存在をどのように揺さぶり、新たな意味を獲得させるのかを問いかける試みでもある。
スカーレットにみちびかれるもの:
赤と青、典型的な2色を基調としたカラーフィールドを主軸に据えながら、
並行してスカーレット単色によるドローイングのシリーズを制作しています。
今回の展示内容はそのパラレルな制作における色彩スカーレットのさまざまな作品群により展開されます。それらは、偶然的に手にした印刷物や身近に出会った対象物にスカーレットを託すことにより、本来の機能や文脈から切り離し別存在の位相へと移行します。ここでは色彩は描写でなく対象の在り方を攪乱し、潜在している気配や匿名性を浮上させるための媒介として機能していきます。
赤青調色のペアのペインティング制作がその関係と色彩の深度へと没入する試みであるとすれば、これらドローイングの数々は世界との偶然的な遭遇の状況において生成される実践となり、表層を漂流しながら選ばれたスカーレットという名の色がいかにして事物の在り方を揺さぶりうるかを探る試みとなっています。
鈴木隆
鈴木隆 “Scarlet”
会期:2026年8月8日(土)〜8月16日(日)
会場:隙間
住所:東京都台東区蔵前3-11-2 1F
営業時間:12:00-19:00




















