Rejjie Snow ── ダブリンから東京へ、次なる表現を求めて | Interviews
来たるCIRCUS ODAIBAに出演するRejjie Snowに訊いた10の質問
Rejjie Snow ── ダブリンから東京へ、次なる表現を求めて | Interviews
来たるCIRCUS ODAIBAに出演するRejjie Snowに訊いた10の質問
アイルランド・ダブリン出身のラッパー/アーティスト Rejjie Snow(レジー・スノウ)。低く落ち着いたヴォイスとメロウなサウンドを軸に、ジャズやソウルなどの音楽的要素を取り入れながら、独自のスタイルを築いてきた。2018年に発表したアルバム『Dear Annie』をはじめ、パーソナルな感情や内面を表現する音楽で支持を集めている。一方で、音楽にとどまらず、ファッションやヴィジュアルも自身の表現を形作る重要な要素として捉えている。
今回彼の舞台となるのは、東京・渋谷を拠点にUKベースミュージックやアンダーグラウンドカルチャーを発信してきた『CIRCUS TOKYO』によるフェスティバル CIRCUS ODAIBA。ダブリンをルーツに、さまざまな土地や文化から刺激を受けながら活動してきたRejjie Snowは、東京での出会いや体験をどのように受け止めているのか。街の空気、人との偶然の交流、そして食を通じた発見。彼の言葉を追うと、音楽制作の背景にある日々の感覚や、他者とのつながりを大切にする姿勢が浮かび上がる。
本インタビューでは、音楽を始めたきっかけから、作品に影響を与えた音楽、ファッションとの関係、都市を移動するなかで得た感覚、そしてこれからのクリエイションまでを、10の質問を通して掘り下げる。長年にわたり自身のスタイルを追求してきたRejjie Snowが、いま何を感じ、どこへ向かおうとしているのか。CIRCUS ODAIBAでのパフォーマンスを目前に、彼の表現を支える価値観と次なる展開に迫った。
僕たちは皆、この浮遊する惑星で生きながら、その意味を理解しようとしている魂のような存在だと思うんだ
Hypebeast:まず、レジー・スノウさんが音楽を始めた頃について教えてください。ダブリンで育った経験は、現在の音楽性にどのような影響を与えていますか?
Rejjie Snow:音楽を書き始めたのは、9歳か10歳の頃だったと思う。初めて曲を録音したのは、PlayStationのゲームに使うUSBマイクとAudacityを使っていたとき。Dead Presidentsのインストゥルメンタルにラップを重ねたんだ。そうした経験を通して、音を作ることや自分自身を表現することに夢中になっていった。
レジー・スノウさんの音楽にはヒップホップだけでなく、ジャズやR&B、ソウルなどさまざまな要素が感じられます。現在のレジー・スノウさんの音楽を形作っているアーティストや作品を教えてください。
できるだけ多くの音楽的な影響を取り入れるようにしているよ。自分にとって、いつか同じような感覚を持つ作品を作りたいと思わせてくれるアルバムの一つが、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の『Off the Wall』だね。一方で、Madvillainy(マッドヴィラン)のような、少しダスティーな質感も大切にしている。さまざまな音楽から得た感覚を、自分なりの形で表現していきたいんだ。
名アルバム『Dear Annie』では、恋愛や孤独、自分自身についてかなりパーソナルなテーマを扱っていました。レジー・スノウさんにとって、音楽を通して自分自身を表現することにはどんな意味がありますか?
自分自身を表現し、弱さや内面をさらけ出すことが、人々とのつながりにつながると感じている。僕たちは皆、この浮遊する惑星で生きながら、その意味を理解しようとしている魂のような存在だと思うんだ。芸術は、今の世界に残された最後の神聖なものの一つ。だからこそ、多くのアーティストにとって、表現することはある種の使命なのかもしれないね。
レジー・スノウさんは音楽だけでなく、映像やファッションなどヴィジュアル面にも強いこだわりを持っているかと思います。レジー・スノウさんにとって、音楽とヴィジュアルはどのような関係にありますか?
すべては絡み合っていて、ひとつのまとまりとしてつながっている。曲を書く前にヴィジュアルが浮かぶこともあれば、その逆もあるんだ。そもそも、音楽を作ろうとするずっと前から、服を通して自分自身を表現していた。僕にとって、音楽とヴィジュアルは切り離せないものだね。
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ダブリン、ロンドン、アメリカなど、さまざまな場所で生活してきた経験があるかと思います。それぞれの都市から受けた影響に違いはありますか?
それぞれの都市には、そこから吸収できる異なる文化的なコミュニティや要素がある。僕はできる限りそれらを吸収して、自分の人生の旅に取り入れようとしているんだ。東京はとても興味深い場所だね。街のエネルギーを、邪魔をしたり、過度に踏み込んだりすることなく、できるだけ感じ取ろうとしている。外から来た人たちが、こうした場所で出会い、お互いの考えを交換することから生まれるものには、大きな価値があると思う。言語の壁があることで、深くつながるのが難しい場面もある。でも、そういうときこそエネルギーが重要な役割を果たすんだ。前回日本に来たとき、少し空いたレストランで食事をした。そこで出会った年配の店主が、料理を作る際に見せてくれた心遣いと丁寧さは、今でも忘れられない。僕たちは写真を交換したんだ。シンプルな出来事だったけれど、僕にとってはとても力強い交流だったよ。
近年のヒップホップは、ジャンルの境界がますます曖昧になっています。現在のヒップホップシーンをどのように見ていますか?
正直に言うと、以前ほど積極的にオンラインで新しい音楽を追いかけているわけではない。年齢を重ねるにつれて、より孤独の中へ、そして平穏のある場所へと引いていくようになったと思う。それでも、画面に何かが現れれば、興味深い表現に出会うことはある。2006年から2016年頃の音楽に取り残されているわけではないけれど、あの時代には特別な思いがあるんだ。ただ、ヒップホップが本来持っていた純粋さが残ってほしいと願っている。正しく理解されたとき、ヒップホップは本当に美しい音楽ジャンルだからね。
レジー・スノウさんの楽曲は落ち着いたラップやメロウなサウンドが印象的ですが、制作する際に「Rejjie Snowらしさ」を意識することはありますか?
もちろん。僕は自分の宇宙の主人公だと思っているし、キャラクター性とショーマンシップは、常に最も重要なこととして意識している。音楽以外の生活は、穏やかでシンプルなものなんだ。だからこそ、その世界に入るときは、キャラクターとしての自分をありのままに、肩の力を抜いた状態で表現するようにしているよ。
今回、日本でパフォーマンスするにあたって、日本の音楽やカルチャーで興味を持っているものはありますか?
まず、僕の友人であるBimには大きなリスペクトを送りたい。素晴らしいアーティストだし、人としても最高だ。それから、料理や食に関わることにとても興味がある。食を通して学び、新しい発見を得ていきたいんだ。次に日本を訪れるときには、茶畑にも足を運べたらと思っている。
長いキャリアの中で、今のレジー・スノウさんが音楽に求めていること、そしてこれから挑戦してみたいことは何でしょうか?
今もこうして活動を続け、ある程度自分を保ったままここにいられることが、すごいことだと感じている。正直、少し驚いているよ(笑)。現在は、自分にとっての次の章と、新しい音楽作品の準備を進めている。いろいろな理由で、とても楽しみにしているんだ。それが自分を新しい場所へ連れていき、新たな挑戦をもたらしてくれることを願っている。
最後に、今回CIRCUS TOKYOでレジー・スノウさんのライブを初めて観る日本のリスナーに、どんなところに注目してほしいですか?
僕にとっては、親密で、みんなで共有する瞬間がすべてだ。だから、ただ僕と一緒に楽しんでほしい。僕はありのままの自分で行くし、愛を持ってステージに立つ。あの60分間で、みんなとつながることができたらうれしいね。
Rejjie Snow
1993年生まれ、アイルランド・ダブリン出身のラッパー/アーティスト。幼少期から音楽やヴィジュアル表現に関心を持ち、2013年にEP『Rejovich』を発表。その後、ジャズやソウル、ファンクの要素を取り入れた独自のサウンドと、映像やファッションを横断する表現で注目を集める。2018年にデビューアルバム『Dear Annie』、2021年に『Baw Baw Black Sheep』、2024年に『PEACE 2 DA WORLD』をリリース。ダブリン、ロンドン、ロサンゼルスなど複数の都市で培った感性をもとに、音楽とアートの境界を越えながら自身の世界観を広げ続けている。
CIRCUS ODAIBA
日程:9月23日(水)
時間:10:00-21:00
場所:お台場青海地区P区画
住所:東京都江東区青海1-1-16
チケット料金:Phase 3(9,500円)
チケット購入先:イープラスLINE UP:
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