TREASURE が起こす “NEW WAV” ──ラップラインユニット HYUNHAYO of TREASURE が語るルーツと自分たちらしさ

CHOI HYUN SUK、YOSHI、HARUTOが明かす、ヒップホップへの原点回帰、セルフクリエイトの流儀、そしてファッション

ミュージック
5.9K 0   コメント
保存

「TREASUREは、こういうヒップホップもできる」──そんなメッセージを真っすぐに打ち出したのが、4枚目のミニアルバム『NEW WAV』だ。近年はメロディアスなナンバーでも支持を集めてきたグローバルボーイズグループ TREASURE(トレジャー)だが、今作では4曲すべてをヒップホップで構成。ラップラインを担うCHOI HYUN SUK(チェ・ヒョンソク)、YOSHI(ヨシ)、HARUTO(ハルト)にとっても、自分たちのルーツを改めて提示する1枚となった。

今回『Hypebeast』では、3人に『NEW WAV』に込めた思いをはじめ、セルフクリエイトへのこだわり、ヒップホップから受けた影響、そしてファッションとの向き合い方について聞いた。インタビューを通して印象的だったのは、彼らが「ヒップホップ」というジャンルだけではなく、そのカルチャーや価値観まで自分たちの表現に落とし込もうとしていることだ。ラップを書くことは、自分自身を表現すること。ライブは、音源では伝えきれなかったものを完成させる場所。そしてファッションもまた、自分たちのスタイルを語るための言語のひとつ。

『NEW WAV』というタイトルには、新しい流行を作るという意味だけではなく、「TREASUREらしい表現」をもう一度定義し直すという意思も込められていた。


『NEW WAV』で示した新たな一面

Hypebeast:今回の『NEW WAV』は、これまで以上にヒップホップ色の強い作品になっています。このアルバムで皆さんが1番表現したかった”NEW WAV(新しい波)”とは何でしょうか?

CHOI HYUN SUK(以下C):2023年に発売した2nd FULL ALBUM『REBOOT』は、ゼロから再出発するアルバムでした。一方、『NEW WAV』は、一歩踏み出して、「本当にTREASUREらしい音楽をやろう」という思いから生まれた作品です。僕たちらしい新しい色を見せたかったんです。

YOSHI(以下Y):久しぶりに4曲すべてがヒップホップで構成されたアルバムでカムバックしました。“NEW WAV”というタイトルの通り、新しい流れを作るには、これまでとは違う結果も残したいという思いがありました。『M COUNTDOWN』でファンの皆さんの前で1位を取ることができて、アンコールで「We number one」という歌詞を一緒に歌えた瞬間、「新しい流れが来たな」と感じました。

HARUTO(以下、H):以前は柔らかくて優しい曲も多かったんですが、今回はヒップホップという、自分たちが練習生の頃からやってきたスタイルを前面に出しました。「TREASUREはこういうヒップホップも表現できるグループなんだ」ということを見せたかったんです。それが僕にとっての”NEW WAV”ですね。

セルフクリエイトが変えた表現

制作を通じて、TREASUREの音楽表現やパフォーマンスにはどんな変化が生まれましたか?

C:僕たちはレコーディングやディレクションにも関わっています。音源では入れられなかったアドリブや表現もあるんですが、それをライブでさらに膨らませることができます。ライブだからこそ見せられる違いがあるので、制作に参加することはパフォーマンスにも大きく影響しています。

Y:ラッパーとして、自分の歌詞はできるだけ自分で書きたいという思いがあります。それは自分にとってラッパーとしてのアイデンティティでもありますし、これからもずっと大切にしていきたい部分ですね。

H:自分たちで歌詞を書くと、その曲への理解度が全然違います。歌詞の意味も、どう表現するかも、自分が書いたからこそ一番理解できる。誰かが書いた歌詞を歌うより、自分が思っていることを自分の言葉で表現する方が、自分たちのスタイルに1番合っていると思っています。

3人が共感するヒップホップの価値観

セルフメイドやオリジナリティなど、ヒップホップにはさまざまな価値観があります。皆さんが最も共感しているものは何ですか?

C:ヒップホップでは、自分の考えや意見を歌詞に落とし込むことがすごく大切だと思っています。僕たちもテーマが決まったら、それぞれが自由に「こういうことを伝えたい」と意見を出し合うんです。その考えを尊重しながら一つの曲を作っていくところに、一番共感しています。

Y:僕は”共感”ですね。普段は言えないことをビートに乗せて表現して、それを聴いた人が勇気をもらったり、共感したりする。その流れ自体がすごくかっこいいと思っています。ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)も”弱者の代弁者になりたい”というようなことを話していますが、自分もいつか、音楽で誰かの気持ちを動かせる人になりたいと思っています。

H:もちろん音楽そのものにもエネルギーをもらっていますが、それ以上にラッパーたちのヒップホップに対する姿勢に惹かれます。好きなラッパーをディグればディグるほど、その魅力を感じます。

ファッションも自分を表現する言語

最近よく着ているブランドや、お気に入りのアイテムを教えてください。また、ステージ衣装と私服ではどんなところを意識して切り替えていますか?

C:ブランドというより、デザイナーを見ることが多いです。エディ・スリマン(Hedi Slimane)、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)……その人がどこのブランドへ行くかによって、自分が好きなブランドも変わります。最近は90年代の〈Raf Simons(ラフ・シモンズ)〉もよく見ていますし、ストリートならNIGO®さんがいた頃の〈BAPE®(ベイプ)〉のアーカイブも集めています。ステージ衣装では、自分では買えないようなものを着られることも魅力ですが、トレンドだけではなく、「自分がかっこいいと思うもの」を必ず取り入れるようにしています。

Y:僕も最近は〈Chrome Hearts(クロムハーツ)〉が好きですね。あとは裏原宿カルチャーがすごく好きで、NIGO®さんやVERBALさんのように、ヒップホップだけじゃなくパンクやストリートが混ざり合っているカルチャーに惹かれます。最近は当時の〈NUMBER (N)INE(ナンバーナイン)〉をヴィンテージショップで探して集めています。当時の雑誌で見たファッションと、今のヒップホップファッションをミックスして着ることが多いですね。

H:最近は〈Chrome Hearts(クロムハーツ)〉をよく身に着けています。今日着けている小指のリングも、この前東京で買ったものです。あと最近ハマっているのは〈Vans(バンズ)〉ですね。チェック柄のハイカットを買ったんですけど、珍しい柄で、履いている人をあまり見たことがなかったので、「じゃあ自分が先に履こうかな」って(笑)。

TREASUREが起こしたい”NEW WAV”

TREASUREとして、音楽やファッション、カルチャーにどんな”NEW WAV”を起こしたいですか?

C:以前、ファンの方に「オンリーワンとナンバーワン、どちらになりたいですか?」と聞かれたことがあります。その時に考えたのは、TREASUREとしてはオンリーワンになりたいということでした。価値のあることを積み重ねていけば、結果としてナンバーワンにもなれると思っています。個人的には、音楽とデザインを横断しながら表現できる、マルチなクリエイターになりたいですね。

Y:先輩のBIGBANGさんのように、音楽だけじゃなくファッションやカルチャーにも影響を与えられる存在になりたいです。「この人が着たから流行る」「この人が履いたから欲しくなる」。そんな影響力を持つグループになりたいですね。個人的にもヒップホップだけじゃなく、パンクロックやドラムンベースなど、ジャンルに縛られない音楽を作っていきたいと思っています。

H:TREASUREで見せているラップと、僕が個人的に作る音楽は結構違うんです。「こんなこともできるんだ」と思ってもらえるような、新しい一面をこれからもっと見せていきたいですね。

4th MINI ALBUM [NEW WAV]は現在各種配信サイトにて配信中。また、“NALLY-NA(HYUNHAYO)”のMVはTREASURE 公式『Youtube』チャンネルからチェックして。

TREASURE

2020年8月7日に「YG ENTERTAINMENT」からデビューしたグローバルボーイズグループ TREASUREは、2021年に新人賞を総なめし、「怪物新人」の称号を獲得。
2024年には、自身2度目となるJAPAN TOUR “2024 TREASURE TOUR [REBOOT] IN JAPAN”を全7都市8会場16公演で開催・総動員30万人を記録し、自身初のジャパンツアーを上回る動員数を達成。さらに同年7月からは、ファンミーティング「2024 TREASURE FAN MEETING~WONDERLAND~」を全6都市23公演・総動員17万人という韓国ボーイズグループとしては異例の規模で開催。日本単独公演の累計動員数は100万人を突破し、“ライブ型”グローバルボーイズグループとして高い支持を集めた。
2025年には、自身3度目となるJAPAN TOUR “TREASURE TOUR [PULSE ON] IN JAPAN”の開催を発表。各公演が続々とソールドアウトとなり追加公演も決定し、全国5都市15公演を開催。ツアーファイナルは京セラドーム大阪で迎えた。
2026年7月からは“TREASURE THE STAGE 2026 NEW WAV : IN JAPAN”を全国7都市17公演で開催中。6月1日にリリースした4th MINI ALBUM [NEW WAV]は、「2026/6/15付オリコン週間アルバムランキング」「2026/6/15付オリコン週間合算アルバムランキング」で1位を獲得したほか、Billboard JAPAN「Top Albums Sales」「Hot Albums」でも1位を獲得し、発売週の主要音楽ランキング4冠を達成した。
さらに、タイトル曲「IF I」のミュージックビデオは公開からわずか6日9時間で5,000万回再生を突破し、TREASURE史上最速記録を更新。現在は1.2億回再生を突破するなど国内外で大きな話題を呼んでおり、“ライブ型アーティスト”として注目を集めている。

Read Full Article
テキスト
Writer
Yuki Koike
エディター
Sachiko Tsutsumi/Hypebeast
この記事を共有する
Hypebeast Newsroom

Hypebeast Newsroom produces fast-turn news across fashion, footwear, art, design, and culture. Content is AI-assisted and reviewed by our editorial team before publishing. For corrections or inquiries, contact editorial@hypebeast.com.

次の記事を読む

ジャマール・マレー ── NBA スターが語るコートの内外で追求する“自分らしさ” | Interviews
スポーツ

ジャマール・マレー ── NBA スターが語るコートの内外で追求する“自分らしさ” | Interviews

NBAの頂点を経験し、コートの外でも独自のスタイルを築く彼の現在地と、彼を突き動かすものとは

エリカ・バドゥが東京で語る「即興」という生き方 | Interviews
ミュージック

エリカ・バドゥが東京で語る「即興」という生き方 | Interviews

ネオ・ソウルの伝説的アーティストが『Hypebeast Japan』に初登場

サンダーキャットが語る、新アルバム『Distracted』と日本アニメカルチャーへの愛 | Interviews
ミュージック

サンダーキャットが語る、新アルバム『Distracted』と日本アニメカルチャーへの愛 | Interviews

約6年ぶりとなる最新アルバムを携え来日したサンダーキャットに、『Hypebeast Japan』がインタビュー。作品制作の裏側から日本カルチャーへの愛まで、その現在地を聞いた


『バックルームズ』の監督 ケイン・パーソンズが語る、長編映画への進化 | Interviews
エンターテインメント

『バックルームズ』の監督 ケイン・パーソンズが語る、長編映画への進化 | Interviews

あの居心地の悪さはどこから来るのか──ケイン・パーソンズが、その創作の裏側を明かす

TRADMAN'S BONSAI の10周年イベント「大調和」にザ・プレミアム・モルツ マスターズドリームが登場
文化

TRADMAN'S BONSAI の10周年イベント「大調和」にザ・プレミアム・モルツ マスターズドリームが登場

提供 SUNTORY MASTER’S DREAM
盆栽とビール、ジャンルを超えて日本のものづくり文化が共鳴する取り組みが実現

閉場中の国立劇場を舞台に RANSHOU による展覧会「FUTURE HISTORY」が開催
アート

閉場中の国立劇場を舞台に RANSHOU による展覧会「FUTURE HISTORY」が開催

『京鹿子娘道成寺』を軸に100点以上の作品や資料を通して歌舞伎舞踊・女形の〈系譜〉と〈型〉を紐解く。

『オデュッセイア』が世界興収10億ドルを突破
エンターテインメント

『オデュッセイア』が世界興収10億ドルを突破

『ダークナイト ライジング』以来となる大台到達

3House が初のワンマンツアー “PLAY” の開催を発表
ミュージック

3House が初のワンマンツアー “PLAY” の開催を発表

福岡、大阪、東京の全国3都市を巡る『Zepp』ツアーとして開催

Apple がカメラ搭載の AirPods を発表か
テック&ガジェット

Apple がカメラ搭載の AirPods を発表か

周囲の情報をAIが解析し、Siriへの質問や視覚支援をハンズフリーで実現する新型AirPods
3 ソース

Nike Vomero Plus に新色 “Cow Print” が登場
フットウエア

Nike Vomero Plus に新色 “Cow Print” が登場

日本での正式展開は不明


BEAMS が米・マリブに新店舗 BEAMS MALIBU をオープン
ファッション

BEAMS が米・マリブに新店舗 BEAMS MALIBU をオープン

金・土・日の週3日、11:00〜18:00の営業時間で展開

SOL soonerorlater と SPECIAL GUEST K.K. がコラボイベント Guru Guru night x Guest Meets を開催
ミュージック

SOL soonerorlater と SPECIAL GUEST K.K. がコラボイベント Guru Guru night x Guest Meets を開催

ライブアクトにはBIM、kZm、JUMADIBAが登場

Barbour x JOURNAL STANDARD がウール素材で再構築した別注 Old Bedale をリリース
ファッション

Barbour x JOURNAL STANDARD がウール素材で再構築した別注 Old Bedale をリリース

ブラックとブラウンの2色を展開

Tohji が音楽活動最後のライブとなる東京ドーム公演 Tohji Last Live “TOKYO MALL” を11月17日に開催
ミュージック

Tohji が音楽活動最後のライブとなる東京ドーム公演 Tohji Last Live “TOKYO MALL” を11月17日に開催

チケットの最速抽選受付はすでにスタート

Levi’s® Vintage Clothing が希少な“1942 501® Jeans”を再び復刻
ファッション

Levi’s® Vintage Clothing が希少な“1942 501® Jeans”を再び復刻

1937モデルと大戦モデルのディテールが同居する、通称“大戦バックル”を現代に再現

幻のエミネム x Air Jordan 4 “Encore” が2027年に復刻との噂
フットウエア

幻のエミネム x Air Jordan 4 “Encore” が2027年に復刻との噂

伝説的なコラボレーションが約20年の時を経て待望の一般発売へ

More ▾
 
ニュースレターに登録して、“最新情報”を見逃さないようにしよう。