LVMH が KAPITAL の過半数株式を取得
岡山発のアパレルメーカーが「LVMH」ファミリーの一員に
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「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)」系列の投資会社「L CATTERTON(Lキャタルトン)」が、〈KAPITAL(キャピタル)〉の過半数株式を取得していたと報じられた。取引額は非公開。同社の公式サイトの情報では〈KAPITAL〉への投資年度は2024年となっているものの、具体的な時期については明らかになっていない。
「L CATTERTON」は「Catterton(キャタルトン)」、「LVMH」と「Groupe Arnault(グループ・アルノー)」によるPEファンド「L Capital(L キャピタル)」の提携により2016年に設立。同社はこれまで〈GANNI(ガニー)〉や〈BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)〉〈ETRO(エトロ)〉〈A.P.C.(アー・ペー・セー)〉といったファッションブランドに出資しており、買収後も各ブランドのアイデンティティを尊重しつつ、グローバルなプレゼンスを拡大してきた実績がある。
〈KAPITAL〉は日本屈指のデニムの産地として知られる岡山県倉敷市児島で1985年に誕生したアパレルメーカー。当初は縫製工場としてスタートし、数々の国内ブランドのOEMを担っていたが、1995年よりオリジナルのアパレルブランドを始動。デニムを中心にアメリカンカジュアルからインスピレーションを受けたアイテムや、刺し子や襤褸(ぼろ)などの日本の伝統技術を取り入れた堅実なもの作りが支持されてきた。2013年にはキム・ジョーンズ(Kim Jones)の手掛けた〈Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)〉の春夏メンズコレクションにおいて、コラボレーションが実現。その後エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)やトラヴィス・スコット(Travis Scott)、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)といったラッパーたちが着用するなど、世界的に多くのファンを獲得している。