伝説の Ferrari Enzo が約4億2,000万円で落札される
大切に保管された車両は走行距離わずか1,200マイル
イタリアの自動車メーカー「Ferrari(フェラーリ)」から設立55周年となる2002年に創業者の名を冠して発表された希少モデル Enzo Ferrari(エンツォ・フェラーリ)が、車やバイクに特化したグローバルなオンラインオークションプラットフォーム『Collecting Cars(コレクティングカーズ)』に出品され、251万500ポンド(約4億2,200万円)という高値で落札された。
生産台数399台と公表されているEnzoは、排気量5,998ccの水冷V型12気筒DOHCエンジンで最高出力660PS、最大トルク67kgという非常に強力なスペックを誇る。吸排気バルブの開閉タイミングを適切に調節する可変バルブ機構を搭載し、低回転域での扱いやすさも考慮され、このエンジンと軽量な車体によって最高速度は350 km/hと公表されていた。また、“F1マチック”と呼ばれるセミオートマチック・トランスミッションを搭載し、パドルシフトによる変速操作は当時としては画期的であった。
大切に保管されたこの車体は走行距離わずか1,200マイルで、ロッソコルサという人気の高いカラーリングを施し、フロントフェンダーにはスクーデリアシールド、インテリアには黒のレザーとカーボンファイバーが使用されており、この色調から一目でEnzoとわかるものだ。また、この車の取引価格は上昇を続けており、特に最近ではワンオフで作られた白いEnzoが2022年6月に600万ドル(約8億7,000万円)以上で落札されている。他のカラーのモデルでも通常250万ドル(約3億6,500万円)前後で取引されているとされ、Enzoは自動車コレクターだけでなく投資の対象にもなっているようだ。