イーロン・マスクが Twitter の買収を10月28日に完了と宣言するも社員は解雇の可能性に困惑
イーロン・マスクが『Twitter』の従業員の75%(約7,500人)を解雇する可能性があることを“無謀”と強調

「Tesla(テスラ)」のCEO Elon Musk(イーロン・マスク)は、米『Twitter(ツイッター)』社の買収に資金を提供している銀行団と10月24日(現地時間)にビデオ会議を開き、今月28日までに買収を完了すると約束したようだ。
このことはアメリカ国内の経済情報を伝える複数のメディアが明らかにしており、「Morgan Stanley(モルガン・スタンレー)」を中心とするウォール街の金融機関は、既にここ数週間で130億ドルと言われる負債性資金を調達するための準備を進めていたと報じられている。
また、今は最終的な信用協定をまとめ終え、実際に現金をElonに送る前の最後のステップである書類に署名しているところだとも伝えられている。これらの最新の動向は、裁判所の提示した10月28日の期限までにElonが取引を完了するための最終段階にあることを示唆している。このニュースを受け、『Twitter』の株価は急上昇し、Elonの買収価格に近づいた。
しかし、このように買収が進む中、『Twitter』の従業員らはElonによる人員削減の可能性に反対する声を上げているようだ。この買収が正式決定する数日前に大量解雇計画がElonによって発せられ、その直後から不特定多数の従業員による彼と『Twitter』執行役員に向けた公開書簡が、現在社内で回覧されているという。
この書簡では「Elon MuskがTwitter従業員の75%を解雇するという計画は、Twitterが公共の話題に奉仕する能力を損なうでしょう。私たちのプラットフォームに対するユーザーと顧客の信頼を損ない、労働者の脅迫の見え透いた行為となります。私たちは、常に嫌がらせや脅迫がある環境で仕事をすることはできません」と述べ、Elonが『Twitter』の従業員の50%、およそ3,500人を削減する可能性があることを“無謀”とし、それがもたらすであろう現在と未来の損害を強調している。
さらに、同社の従業員たちは現在および将来のリーダーシップに対する要求を列挙し「すべての労働者に対する公正な退職金政策と、リモートワークを含む従業員福利厚生の継続を」と呼びかけている。リモートワークは過去にElonが批判しており、『Twitter』の従業員がオフィスに戻るべきであることを積極的に言及していた。また、書簡では従業員の多様性を守るために「リーダーシップが、人種、性別、障害、性的指向、政治的信条を理由に労働者を差別しないことを要求する」という内容も盛り込まれている。
いよいよ最終段階に入った億万長者によるSNSプラットフォームの買収だが、数日中に新たな情報がアップデートされると思われるので、『Hybebeast』では引き続きこの劇場型買収を追っていく。