TOYOTA が代官山蔦屋のポップアップギャラリーで新生 CROWN をお披露目
フラッグシップのありかたの再定義を目指したというクロスオーバーを眺めながら多様なCROWNの世界観を体験
日本を代表する自動車メーカー「TOYOTA(トヨタ)」は、東京・代官山にある『蔦屋書店 T-SITE』にて10月21日から10月23日までの3日間限定のイベント『DISCOVER YOUR CROWN.THE ROAD SHOW』を開催した。これは、同店舗のポップアップギャラリーで新型CROWN(クラウン)を体験できるというもの。
会場外には新型CROWNのラインアップの中から、クロスオーバーの2台(GとRS)が展示され、発売後初となる試乗体験など、スペシャルイベントならではの内容となった。『T-SITE』内に入ると新型CROWNのブランドストーリーを語るギャラリーが展開され、巨大ブックの展示や、4つの個性に広がるシリーズのミニモデルなどを多様なCROWNの世界観が体験できるディスプレイが用意された。また、CROWNやSUVクーペ、クーペをテーマとした車好きが集うミーティングイベントも行われ、開発陣も参加。愛車や新型CROWNを眺めながら、ここだけの車談義が楽しまれたようだ。
『Hypebeast』が取材に訪れた10月21日には、カメラマン長山一樹とCROWNのチーフデザイナー、宮﨑満則によるトークセッションが実施。終了前に宮﨑氏に新型CROWNの注目ポイントを尋ねてみたところ「タイヤと車体の骨格バランスですね。課題点のひとつとして、日本車は欧州車と比較するとタイヤが貧弱だったりします」と答えが得られ、さらにその製作背景について語ってくれた。
「クラシックさを残しながらもアップデートするにあたり、何を残し何を削るかの取捨選択が大変だった。やはり“CROWNらしさ”というものが存在し、かつその重要性が非常に高いことが背景にあるからです。逆に新たにプラスしたデザインに関しては、バイトーン(ツートーン)のカラーリングや骨格の変化(乗り降りのしやすさにつながる)が挙げられます。おおらかで、かつシンプルなデザインを目指し、飽きる要因となる過度な装飾を削ったわけです。また、海外ウケを狙うのではなく、日本人の心にある潜在的な美意識に刺さる、日本のデザイン美を大切にしました。時計で言うならばGrand Seiko(グランドセイコー)を買う層に刺さるような立ち位置を目指しています」
今回展示されたクロスオーバーは名前のとおり、舗装路での性能を重視したSUVに位置するモデルであり、このカテゴリーに新型CROWNをデビューさせたのはまさに衝撃だった。CROWNは長きの間「TOYOTA」のフラッグシップモデルとして君臨し、セダンというイメージが強かったが、そのフラッグシップのありかたの再定義を目指したというデザインは今後の自動車の方向性を示すものとなり、今後「TOYOTA」が創造する新しいモビリティライフへの期待が更に高まったと言えるだろう。そしてこのクロスオーバーを皮切りに、セダン、スポーツ、エステートと続々新型が登場すると思うと楽しみでしかない。