Ann Demeulemeester が2027年春夏プレコレクションを発表
ステファノ・ガリーチがブランドコードを現代的に再解釈
ベルギー発のブランド〈Ann Demeulemeester(アン・ドゥムルメステール)〉が、2027年春夏プレコレクションを発表した。本コレクションは、2026年10月に発表予定のメインコレクションと対を成すプロローグとして制作され、ブランドのアーカイブと新たなクリエイティブを結びつける役割を担っている。
1985年にベルギー・アントワープで誕生し、“Antwerp Six”の一員として独自の美学を築いてきた〈Ann Demeulemeester〉。2023年にクリエイティブ・ディレクターへ就任したステファノ・ガリーチ(Stefano Gallici)は、自身のルーツであるパンクやインディー、ガレージロックといったカルチャーを背景に、ブランドが持つ知的で詩的な精神性を継承しながら新たな表現を模索している。
今シーズンは、特定の時代や人物を着想源とするのではなく、ガリーチ自身の旅や蒐集したオブジェクトから得た記憶や感覚をもとに構成。〈Ann Demeulemeester〉が長年培ってきた詩的な美学に、ロマンティシズムとサブカルチャーの空気感を織り交ぜながら、ブランドのシグネチャーを現代的な視点で再解釈した。
コレクションでは、素材使いが大きなテーマのひとつとなる。イエローステイン加工を施したデニムや、日本製コットン、クレポン生地にデヴォレジャカードを重ねたファブリックなど、多彩なテクスチャーを用いることで、ユーティリティと繊細さが共存する表情豊かなワードローブを形成した。シルエットは、従来よりもシャープなプロポーションへとアップデート。ブランドを象徴するユサールジャケットやレザーライダースに加え、新たにアビエイタージャケットやフロントジップ仕様のワークジャケットをラインアップする一方、シルクシフォンやテクスチャードポプリン、極薄ジャージーを重ねたエドワーディアン調のスリップドレスを組み合わせることで、無骨さと繊細さが交差するコントラストを描き出している。
カラーパレットは、ブラックを軸に、アイボリーやチョーク、エクリュといった柔らかなホワイトトーンへと移行。さらにフローラルプリントやデヴォレジャカードで表現したピンク、ライトブルー、イエローステインデニムなどを差し込むことで、ブランドらしいダークな世界観に軽やかなニュアンスを加えている。
今回のプレコレクションは、アーカイブを単に踏襲するのではなく、その本質を現代へと接続する試みと言える。来たる2027年春夏メインコレクションに向けた序章として、〈Ann Demeulemeester〉の新たな方向性を示す内容となっている。
ブランド:Ann Demeulemeester
シーズン:2027年春夏




















