東京都2つ分に匹敵する規格外の氷山が南極で誕生
全長約170km、幅約25kmという化け物サイズ
かの有名なタイタニック号の沈没原因でもあるように、船の航行にとって非常に危険なものとして知られる海の漂流物・氷山。北半球では海に流れ込んだ氷河の一部が、南半球では南極大陸の棚氷の一部が氷山となるのだが、このたび南極大陸で世界最大の氷山が誕生したという。
「ESA(European Space Agency:欧州宇宙機関)」および「U.S. National Ice Center」によると、今回棚氷から分離した氷山はA-76と名付けられ、そのサイズは全長約170km、幅約25km、面積約4,320平方km。ピンと来ない方が多いかもしれないが、東京ドームが92,000個分以上、東京都(約2,194平方km)の2倍、山梨県(約4,465平方km)と同等と聞けば、その規格外の大きさが分かるだろう。
なお、氷山の分離は地球温暖化による影響ではなく周期的に発生する自然現象であり、直接的な海面上昇には繋がらないとのことだが、もし南極大陸の氷床が全て溶けた場合は海面が60m近く上昇するそうだ。
あわせて、「ESA」が公開した温暖化による影響で毎年消失している地球上の氷の量を視覚的に示すショッキングな画像もチェックしてみよう。
Iceberg A-76 calves from the western side of the Ronne Ice Shelf in the Weddell Sea and is currently the largest iceberg in the world. pic.twitter.com/Z0JrF85yKV
— U.S. National Ice Center (@usnatice) May 14, 2021