Rolex が2026年2度目となるゴールドウォッチの価格改定を実施
富裕層需要の強さを背景にCosmograph Daytonaなどの貴金属モデルがさらに高額化
〈Rolex(ロレックス)〉がゴールドウォッチを対象とした価格改定を実施したことが明らかになった。今回の値上げは2026年に入って2度目となり、米国、英国、香港など主要市場で平均約5%の上昇となる。1月にも価格改定を行っていた同ブランドにとって、同一年内での2度目の値上げは異例の動きとして業界内で注目を集めている。
背景にあるのは、記録的な高値圏で推移する金相場と、ラグジュアリー市場における消費の二極化だ。世界的に高級品需要の減速が指摘される一方で、超富裕層によるハイエンドウォッチへの支出は依然として堅調。各ブランドは利益率の高いプレシャスメタルモデルへ注力する傾向を強めている。実際、〈Richemont(リシュモン)〉傘下の 〈Cartier(カルティエ)〉も先月、一部のゴールドウォッチを最大10%値上げしたと報じられており、業界全体で価格改定の動きが広がっている。
特に注目されるのは、Cosmograph Daytona(コスモグラフ デイトナ)のホワイトゴールド仕様だ。同モデルの米国定価は現在59,100ドルとなり、2026年だけで14%、2024年比では33%もの上昇を記録している。ヴィンテージ市場や二次流通市場でも高い人気を誇るDaytonaは、依然として〈Rolex〉の象徴的存在であり続けている。
スイス時計業界全体を見ても、高額帯モデルへの需要は拡大傾向にある。2万スイスフラン(約400万円)を超える時計の輸出額はパンデミック前と比較して2倍以上に増加し、2025年にはスイス時計輸出総額の3分の2以上を占めたという。世界経済の不透明感が続くなかでも、〈Rolex〉の供給不足とブランド価値は依然として揺るがない。今回の価格改定は、ゴールド価格の上昇だけでなく、「希少性」と「資産価値」を求める富裕層マーケットの強さを改めて示す動きと言えそうだ。
