BREGUET が刻む“トラディション”の未来像
男の嗜み、時計マジック
機械式時計には不思議な力が宿る。ただ時間を知るための道具でありながら、身につける人の価値観や美意識、さらには生き方までも映し出す。なかでも250年以上にわたり時計史を切り拓いてきたスイスの〈BREGUET(ブレゲ)〉は、その魅力を最も純粋なかたちで体現するブランドのひとつだ。先駆的な機構、美しい意匠、そして現代の時計製造にまで影響を与える数々の発明。〈BREGUET〉の歴史を知るほどに、1本の時計が単なるプロダクト以上の存在であることに気づかされる。いわば大人にだけ許された、“時計マジック”である。
2005年に誕生した“トラディション”は、通常であればケースバック側に隠されるムーブメントを文字盤側へ大胆に露出させることで、機械式時計の構造美を可視化したコレクションだ。源流となるのは、18世紀末にアブラアン-ルイ・ブレゲ(Abraham-Louis Breguet)が考案した革新的な懐中時計「モントレ・ア・タクト」(時計を取り出して文字盤を見なくても、指先の感覚だけで時刻を確認できるよう考案された〈BREGUET〉独自の時計)であり、独特なレイアウトや構造思想が、“トラディション”にも色濃く受け継がれている。歯車、香箱、ブリッジ、脱進機といった機構が左右対称に配置され、そのすべてが機能美として成立している。単なるスケルトンウォッチとは異なり、時間を生み出す仕組みそのものが時計の表情となっている点こそ、“トラディション”の本質といえる。
今回、『Hypebeast Japan』が制作を担当し、撮影は鈴木 親が手掛けた。モデルが纏う“トラディション”は単なる腕時計ではなく、素材や構造をあえて露わにする「ネオ・ブルータリズム」の思想を持つ建築物のような構築美を湛える。露出したムーブメントの緻密な構造と、それを身につける人物の佇まいが共鳴することで、〈BREGUET〉が追求してきた機能美と革新性を浮かび上がらせた。
2026年に登場した“トラディション”の新作群は、過去と未来をつなぐ〈BREGUET〉の思想を雄弁に物語る。シンプルな外観のなかに確かな個性を宿した“トラディション 7037”は、ホワイトゴールドケースとオフセンターのエナメルダイヤルが織りなす静かな存在感が魅力だ。文字盤には従来のギヨシェ装飾に代わり、高温で何度も焼成を重ねる伝統技法 グラン・フーエナメルを用い、インデックスには「ブレゲ数字」を配した。ブランドのルーツを受け継ぎながら、より洗練された印象へとアップデートしている。
一方、伝統的な構造美に新たな感性を持ち込んだ“トラディション GMT 7067”は、“トラディション”として初めてグリーングラデーションのグラン・フーエナメル文字盤を採用した。中央の深い緑から外周のブラックへと滑らかに移ろうグラデーションを描くデザインは、高度な職人技によって実現されたもの。高温で焼成を繰り返すエナメル技法において、釉薬の調整や焼成管理によって生み出される色彩には、工芸技術の粋が凝縮されている。落ち着いた気品を湛えながらも、見る者の視線を確実に引き寄せる深いグリーンは、“トラディション”を象徴する新たなアイコンと言えるだろう。
スマートフォンで世界中の時刻がわかる時代に、機械式時計を求める理由は、機能性だけでなく、時計に込められた技術や歴史、思想にある。“トラディション”が描く未来像には、創業以来受け継がれてきた哲学が息づいている。
まずは上記のギャラリーからビジュアルをチェックして、詳しいアイテムのスペックに関しては公式ウェブサイトを訪れて確認してみよう。
お問い合わせ先
ブレゲ ブティック銀座 03-6254-7211
https://www.breguet.com/ja






















