PITTI UOMO 111 のゲストデザイナーはインド発ブランド KARTIK RESEARCH に決定
インドの伝統工芸と現代的な感性を融合させる新鋭ブランドが、フィレンツェで特別なイベントを開催
PITTI UOMO 111 のゲストデザイナーはインド発ブランド KARTIK RESEARCH に決定
インドの伝統工芸と現代的な感性を融合させる新鋭ブランドが、フィレンツェで特別なイベントを開催
イタリア・フィレンツェで年2回開催される世界最大のメンズプレタポルテ見本市「Pitti Uomo(ピッティ・ウォモ)」こと正式名称「Pitti Immagine Uomo(ピッティ・イマージネ・ウォモ)」の次回ゲストデザイナーに、インド・ニューデリーを拠点とするファッションブランド〈KARTIK RESEARCH(カーティック リサーチ)〉のデザイナー カーティック・クムラ(Kartik Kumra)が選出。第111回「PITTI UOMO」では、2027年1月13日(水)にフィレンツェのために特別に企画されたイベントを開催し、ブランド独自のクリエイティブビジョンを披露する。
「Pitti Immagine」のスペシャルイベント・マネージャーを務めるフランチェスカ・タッコーニ(Francesca Tacconi)は、今回の起用について、クムラの直感的なアプローチと、クラフツマンシップを過去の遺産としてではなく、現代の創造性を切り拓くための生きた表現として捉える姿勢を評価。インドの伝統技法やテキスタイルを異国情緒の枠組みから解放し、現代のファッションにおける文化的・創造的な価値として提示する点に注目しているという。手仕事の痕跡や不完全さに宿る美しさを重視する同ブランドの姿勢は、ラグジュアリーの新たな可能性を示すものでもある。
一方、クムラ自身も今回の参加を独立系ブランドとして大きな意味を持つ機会と捉えている。最新シーズンの着想源のひとつとなっているのが、インドのテキスタイルとフィレンツェの歴史的な関係だ。かつてインドの布地が商人たちを通じてフィレンツェへと流通し、同地の視覚文化や美意識の形成に影響を与えてきた歴史に着目する。過去の文化交流を、今度はインド側からの視点で再解釈することで、新たなクリエイティブの可能性を探る。
〈KARTIK RESEARCH〉は、カーティック・クムラによって2021年に設立。彼らのものづくりの根幹にあるのは、衣服に人間らしさを取り戻すという思想。生地を手織り機で織り上げ、刺繍を手作業で施すなど、熟練した職人との協働を通じて、インドに受け継がれてきた技術を現代のワードローブへと落とし込んでいる。コレクションでは、1960年代のサイケデリック・ロックから1980年代のインドのモダニズム芸術まで、幅広いサブカルチャーや芸術表現を参照しながら、ヘリテージと憧れというテーマを探求。失われつつある伝統工芸の継承と、その国際的な発信にも取り組んでいる。
近年、同ブランドは国際的な評価を着実に高めており、2025年には「BoF 500」への選出や、『TIME』誌の「TIME100」への選出、「FTA 2025」の「Guest Country Award – India」受賞を果たした。2026年には「LVMH PRIZE(LVMH プライズ)」のセミファイナリストにも選出されている。伝統工芸を現代的なデザイン言語へと昇華させる〈KARTIK RESEARCH〉が「PITTI UOMO 111」でどのような表現を提示するのか、注目が集まる。


