HB20:フューチュラが語るTシャツの未来

『Hypebeast』創設20周年を記念した限定アパレルコラボレーションの一環として、ストリートアート界のレジェンド フューチュラが登場。表現のキャンバスとして進化を続けてきたTシャツというメディアについて、その変遷と可能性を独自の視点で語る

アート
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『Hypebeast』は創設20周年を記念し、そのレガシーを讃える特別なキュレーション展を開催。本展にあわせて、長年の友人やクリエイティブパートナー、そしてストリートウェア・シーンを象徴するデザイナーやリーダーたちと共にコラボレーションTシャツシリーズを制作した。過去20年にわたりカルチャーを彩ってきた象徴的なグラフィックやロゴ、メッセージを現代的な視点で再解釈し、次なる時代へとつなげていく。

コラボレーターの1人であるフューチュラ(Futura)は、グラフィティとコンテンポラリーアートの世界におけるパイオニア的存在だ。1970年代のニューヨーク地下鉄シーンから頭角を現し、抽象的でコズミックな表現によってグラフィティの概念そのものを拡張。ストリート・アート史に名を刻む重要人物のひとりとして確固たる地位を築いてきた。

壁やキャンバスにとどまらず、その表現はファッションやスニーカー、デザインの領域へと横断し、〈Nike(ナイキ)〉や〈Supreme(シュプリーム)〉をはじめとする数々のブランドとコラボレーションを実現。独自のハンドスタイルと象徴的なアトムモチーフは、今なお世代を超えて影響を与え続けており、オーセンティシティ、芸術性、そしてカルチャー的影響力を併せ持つ稀有な存在として君臨している。

そんなフューチュラに『Hypebeast』がミニインタビューを敢行。彼の今までの活動や、彼にとってのTシャツについて語ってもらった。

 

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Hypebeast:どれくらいの期間デザインを続けていますか? また、ブランドはいつから運営していますか?

Futura:1980年代後半からデザインを始めたんだ。自分のブランドである〈FUTURALABORATORIES(フューチュラ・ラボラトリーズ)〉は、その約10年後の1997年に立ち上げた。

『Hypebeast』で最初にフューチュラを紹介した記事は、2005年3月の「Futura: Year in Pictures」でした。『Hypebeast』についての最初の記憶や、当時の印象を教えてください。

デジタルプラットフォームが登場し始めたタイミングで、それ自体がとてもエキサイティングだった。その中でも『Hypebeast』は、間違いなくコンテンツ制作の最前線にいた存在だと思う。

フューチュラは長年にわたって『Hypebeast』を象徴する存在であり、今なお多くの読者から支持されています。変わらず“現役”であり続けるために意識していることはありますか?

いい質問だね。正直なところ、明確な答えはない。1つ言えるのは、自分のオーディエンスはおそらく僕の年齢の半分くらいの世代が多くて、本当に幸せなことだと感じているよ。

10年先を見据えている。2035年は、思っているよりもずっと近い

今後、自身の作品やブランドがどのように進化していくと考えていますか?

ただひたすらクリエイティブなマインドセットを持ち続けて、手を動かし続けることだね。アーティスト版のフリースロー練習みたいなもの。とにかく打ち続ける、それだけだよ。

『Hypebeast』は20周年を記念して20型のTシャツコラボレーションをリリースします。グラフィックTシャツは長年ストリートウェアの中核であり続けていますが、その文化的な意義はどこにあると思いますか? また、その役割は時代とともにどう変化してきたでしょうか?

Tシャツは、最初の“ソーシャルメディア”だと思っている。イベントや出来事、コンサート、特別な祝祭、あるいは単純にブランドを伝えるための広告。いわば、BOXロゴそのものだ。

僕にとって史上最高のTシャツは、1975年のモハメド・アリ対ジョー・フレージャー戦の3戦目“THRILLA IN MANILA”のもの。実際には試合を観に行っていないけれど、そのTシャツがあったおかげで、「行っていた」という物語を少し盛ることができた(笑)。SK8THGにはシャウトアウトを送りたい。彼はこの世代を代表するグラフィックの達人のひとりだからね。

同じような影響力を持つことを目指す新進ブランドに、何かアドバイスはありますか?

基本的に、誰にもアドバイスはしない。よほど間違ったことをしていない限りね。僕は指示するよりも、背中を押したいタイプなんだ。

まあ、強いて言えば、自分のやっていることに情熱を持つことは大事だ。もしくは、“スタイルのシェルパ”になることかな。

自分のやっていることに情熱を持つことは大事だ。もしくは、“スタイルのシェルパ”になることかな

長年ブランドを続けてきて、最も大きな学びは何ですか?

未来は白紙だということ。どこかの角を曲がった先で、誰か、あるいは何かが君を待っているかもしれない。左ではなく、右に曲がることで意図しない出会いが生まれることもある。不確実性の美しさは、結末が決して分からないところにある。

これまでを振り返って、特に思い入れのあるプロダクトやコレクション、瞬間はありますか?

始まりだね。90年代初頭、コンピューターの使い方を覚えていた頃。ウェブが登場して、初めて個人サイトを作ったこと。何かを売るためじゃなく、ただグラフィックがあって、奥行きがあって、自分自身の迷宮に迷い込むような場所だった。

この20年で大きく変化してきたストリートウェアですが、今後はどこへ向かうと思いますか?

簡単には消えない。僕は10年先を見ている。2035年は、思っているよりずっと近い。

今回のコラボレーションで制作したデザインについて教えてください。インスピレーションは?

ローマ数字。“20”という数字、ダブルのXX。ひとつの重要な節目の到来だね。ハッピーバースデー、『Hypebeast』。

過去20年間で制作したアイテムの中で、特にお気に入りの5つは?

ニューヨークの書店「Rizzoli」から出版した『Futura: The Artist’s Monograph』、NEW YORK METSとのコラボコレクション、BMW M2、OFF-WHITEとのコラボ、KENZOとのコラボコレクションかな。

『Hypebeast』20周年を記念して、20周年記念Tシャツコラボレーターそれぞれのインタビューを順次公開予定。『Hypebeast』が歩んできた20年、そしてその先を形づくるクリエイターたちの声に注目してほしい。

「Hypebeast Twenty Exhibition」
会場:PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F)
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1
会期:2026年1月17日(土)〜2月2日(月)
時間:11:00-21:00
※入場は閉場の30分前まで ※最終日18時閉場
※営業日時は変更となる場合がございます。渋谷PARCOの営業日時をご確認ください。

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