adidas の隠れた名作 Campus Supreme を徹底解剖 | Sole-Searching
今も昔もトレンドセッターである藤原ヒロシの影響で、ストリートで火が付いた玄人受けモデルの歴史をプレイバック

語り継がれる名作スニーカーの歴史を紐解く “Sole-Searching(ソール サーチング)”。前回の〈New Balance(ニューバランス)〉2002シリーズに続き、今回は24年ぶりに復刻された〈adidas Originals(アディダス オリジナルス)〉のCampus Supreme Sole(キャンパス シュプリーム ソール)に焦点を当てる。
当時はCampus Supremeと呼ばれていた本スニーカー。ご存知〈adidas(アディダス)〉の定番モデル Campusを(やや)ハイテク化したモデルで、1999年にリリースされた1足だ。Campusのミニマルなアッパーをベースに、本格的なバスケットボールプレーヤーも使用できるようにアップデート。具体的には、ソールを筆頭にヒールカウンター、ライニング、シューレースがパフォーマンスモデル仕様となっている。また、シュータンなどのトレフォイルロゴがスポーツパフォーマンスロゴに置換されているのもポイント。Campusのシャープな佇まいは維持しつつも、なんとも言えないボリューム感のある独特のシルエットは他モデルにはない魅力だ。〈adidas〉は、2000年代初頭に同様の試みを別モデルでも展開しており、Superstar(スーパースター)をアップデートしたSS2G、Pro Model(プロモデル)をアップデートしたPro Model 2G(こちらは2020年に復刻)やForum(フォーラム)をアップデートしたForum 2000などが存在する。実際にコービー・ブライアント(Kobe Bryant)らNBA選手も試合で着用した、これらのバッシュ勢と比較すると、このCampus Supremeは、脈々とカルチャー/ファッションシーンで存在感を放ってきたオリジナルモデル(Campusの歴史はこちらから)の流れもあってか、当時からライフスタイルモデル寄りの印象が強い。日本では、今も昔もトレンドセッターである藤原ヒロシが、2001年に雑誌『メンズノンノ』の連載 “A Little Knowledge”で取り上げたこともあり、ストリートでの人気に火が付いた(HF氏は、この連載内で、江川 “YOPPI” 芳文が履いてるのを見て、ずっと探していた旨を明かしている)。余談にはなるが、こういったアップデートモデルの登場で、通常モデルが廃番になる?という噂が流れた記憶がある。
そして、冒頭で述べたように、このCampus Supreme Soleは、2023年2月に24年ぶりに復刻。ブラックとネイビーというオリジナルカラーがラインアップし、『atmos(アトモス)』と〈adidas〉で限定販売された。当時と現在を繋ぐ形で、1990年代から第一線で活躍し続ける窪塚洋介のキャンペーンビジュアル起用も話題に。そして、7月29日(土)には新色となる秋冬の定番である“Wheat(ウィート)”カラーもリリースされる。秋冬シーズンに最適な本カラーウェイは、アッパーに使われているヌバックやスウェードといった素材に適した色味であり、ガムソールを採用したアウトソールにもマッチ。ちなみに、この“Wheat”は、先述の“A Little Knowledge”に2度目の登場を果たした際に、藤原ヒロシ氏が実際に履いてたものと同色となるようだ。
〈adidas Originals〉Campus Supreme Sole “Wheat”のさらなる詳細については、『atmos』特設ページからご確認を。