New Balance 人気を牽引する ML2002R に迫る | Sole-Searching
7月15日(土)には『atmos』別注が発売
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歴代の名作スニーカーの歴史を紐解く “Sole-Searching(ソール サーチング)”。長らく休眠していた本企画だが、その復活第1弾として〈New Balance(ニューバランス)〉2002シリーズを深掘りしてみよう。
〈New Balance〉2002は2010年に初登場した1足だが、まずは誕生までの歩みをおさらい。1000、2000番台シリーズは、ブランドの顔となるフラッグシップモデルだ。1985年に発表された1300に始まり、1500、1400、1600、1700と続き、21世紀に突入した2001年を境に品番を2000へと移行した。フラッグシップ機ということで、1000、2000番台には〈New Balance〉の誇るテクノロジーが結集されているが、M2000ではフルレングスのABZORB(アブゾーブ)に加えて、当時の最新技術であったN-ergy(エナジー)カートリッジをヒール部に搭載。2003年には、その後継モデルとしてM2001がリリースされた。立体的なNロゴとシンセティックレザーが特徴的なM2000のデザインを踏襲したアッパーに、改良されたN-ergyとABZORBからABZORB SBSへとアップデートすることで、その走行性能を向上。ブランドの公式サイトでは“M2000の完成形”と称している。そして、その7年後の2010年、いよいよMR2002が市場に投下されることに。
アメリカ・メイン州のスコヘーゲン工場に勤務していた、選りすぐりの職人33名から成る“Super Team33”が製造を手掛けたMR2002。1500以降、人工皮革を採用してきた1000-2000番台シリーズだが、本モデルでは再び天然皮革に回帰。パフォーマンスランニングシューズの品番の頭文字がMからMRに変更されたため、MR2002となった。2012年にM2040、2014年にM2040 v2、2016年にM2040 v3が発表され、2020年にアジア生産の初復刻としてML2002Rが誕生した。
ML2002Rは、オリジナルのMR2002からインスパイアされた重厚なアッパーと、高い衝撃吸収性と反発性を誇るN-ergy+ABZORBで構成される860v2のハイスペックソールを組み合わせたライフスタイルモデル。2020年10月以降、数々のカラーリング、別注、コラボレーションモデルが発売され、本格的に火がつき始めたブランドの人気を後押しした立役者であり、現在の〈New Balance〉を代表する1足に成長。中でも2021年リリースのヴィンテージ加工を施した通称“Protection Pack”は特筆すべき重要モデルであろう。ボストンの街中でお年寄りが履いていたボロボロのシューズからアイデアを得たユニークなデザインを採用しており、発売前からSNSを中心にリークアカウントやスニカーヘッズの関心を引き寄せた。この“Protection Pack”は、当時のスニーカートレンドとマッチし、我々『Hypebeast』も含め、2021年のベストスニーカーに推すメディアも少なくなかった。
そんな〈New Balance〉ML2002Rに『atmos(アトモス)』別注が、仲間入りを果たす。このM2002RAN “Cybernetics Blue”は、「電脳世界、未来の2002R」がテーマ。電脳世界における“ブルー”を、優れた視認性と人類の技術が導く未来への可能性やその世界観を表現するカラーと解釈し〈New Balance〉のシグネチャーカラーであるグレーを基調としながら、『atmos』を象徴するブルーがトーン違いで、メッシュやスウェード部に使用されている。また、随所に散りばめられたリフレクターパーツが、電脳世界や近未来的な要素を演出。M2002RAN “Cybernetics Blue”は、7月7日(金)に『atmos』のオンラインにて抽選受付開始し、その後、7月15日(土)から『atmos』各店(一部店舗除く)とオンラインにて発売される。価格は22,000円(税込)。