Nike が偽物の Air Jordan 1 を販売したとして StockX を非難
『StockX』が展開するプロジェクト“Vault NFTs”においてNFTと偽物のAJ1を結びつけて販売した事実が発覚
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今年2月、〈Nike(ナイキ)〉がマーケットプレイス『StockX(ストックエックス)』の展開しているNFTプロジェクト“Vault NFTs”において、同社に無許可でNFTを販売しているとして訴訟を起こした。
“Vault NFTs”は人気のスニーカーやトレーディングカードなどのアイテムをNFT化したプロジェクトであり、NFTの購入者は本物のアイテムも手に入れることができる。ラインアップの中には〈Nike〉スニーカーを用いた商品8点が含まれており、現在までに500を超えるNFTが同社に無許可で販売されていたという。この衝撃的なニュースが報じられて以降、しばらく本件に関して音沙汰は無かったものの、先日〈Nike〉はニューヨークの裁判所に新たな調査結果を追加した書面を提出。追加されたレポートには、〈Nike〉が2021年12月から2022年1月の間に『StockX』を通して4足のスニーカーのNFTを購入した事例が記載されている。この4足の中にはAir Jordan 1 High OG “Patent Bred”が含まれており、届いた実物のシューズには“Verified Authentic”のタグが付属し、シューボックスの中には“100% Authentic(100%本物です)”と記載された証明書が付属していたという。だが、〈Nike〉が購入した4足とも全て偽物のシューズだったようだ。
多くの方がご存知の通り、『StockX』は同サイトで取引される売買品について専門家チームによる厳格な鑑定プロセスを経て販売されているため、アイテムはすべて“正規品”であることを謳っている。しかし、〈Nike〉は『StockX』がこのようなプロセスを導入しているのにも関わらず、今回例として挙げたAJ1の偽物をNFTと結びつけて販売したことに対して苦言を呈した。先述のレポートには「NFTの真正性を信じて疑わないユーザーに対して偽物のスニーカーを販売した事実から、彼ら(StockX)の鑑定プロセスに懸念を抱いています」と記されている。
今回の〈Nike〉の主張に対し、『StockX』は未だコメントを発表していない。