Interviews: 藤原ヒロシが語る業界初のスティック型ヘアドライヤー baton の魅力とコラボレーションについて
新たなライフスタイルを創出する「cado」と〈fragment design〉による初のコラボプロダクトに迫る
“We design for atmosphere(空気をデザインする)”をコンセプトに空気清浄機や加湿器などの開発・販売を行う「cado(カドー)」と、藤原ヒロシ率いる〈fragment design(フラグメントデザイン)〉による初のコラボレーションが実現。両者のチームアップにより、「cado」の展開するスティック型ヘアドライヤー baton(バトン)のブラックカラーモデル BLACK BATON(ブラック バトン)がリリースされる。
業界初のスティック型ヘアドライヤー batonは、「cado」がこれまで空気清浄機/加湿器/除湿機などを中心に、さまざまな空調家電で培ってきた送風技術を活かして開発された新プロダクト。同社が理想のヘアドライヤーの形を追求した結果、軽量化と効率的な送風機能の両立をリレー競技用バトンのサイズで実現した。定格消費電力約800Wの省エネ設計ながらパワフルな風量で、4段階(高温/中温/低温/スタイリング)の風温調節に加え、カールブラシをマグネットで簡単に装着できるため、スピーディーなスタイリングが可能に。コード部分に360度回転するノンツイスト機構を搭載することで、コードが絡まる煩わしさを解消し、誰にでも使いやすいヘアドライヤーとなっている。
今回の〈fragment design〉とのコラボレーションでは、batonのボディやボタン、コードなどの全てのパーツをオールブラックで仕上げ、バックスタイルに“BLACK BATON”と“FRGMT”の文字を配置したスペシャルモデルを制作。さらに、〈RAMIDUS(ラミダス)〉の“BLACK BEAUTY”シリーズによるオールブラックのbaton専用ポーチも登場。本体にもれなく付属するこのポーチは、“FRGMT”の文字とサンダーボルトロゴが控え目に配され、“黒”の魅力を最大限に引き出したデザインに。本体/カールブラシ/コードをそれぞれ別々に保護するポケットを備え、コンパクトに収まる設計でありながらも、使い勝手の良い仕様が嬉しい。また、程よいサイズ感のため、ショートトリップや出張などでもストレスなく携帯できる。
BLACK BATONの発売に先がけ、本モデルのデザインを手掛けた藤原ヒロシへのスペシャルインタビューを敢行。「cado」のクリエイティブ・ディレクター 鈴木健も交えた対話の中で、HFと「cado」との出会いやbatonの魅力、BLACK BATONのデザインについてのエピソードが語られ、両者によるコラボレーションの今後の展開に期待が高まる内容となった。
ヒロシさんはcadoの存在をいつ、何がきっかけで知ったんでしょうか?
藤原ヒロシ(以下、H):cadoのことは以前から知っていました。サーキュレーターを使っていたし、最近では除湿機も自宅で使っていますよ。
cadoの製品は洗練されたデザインに加えて、各プロダクトの機能を限定的にすることで実現する高性能/長寿命も特徴のひとつですね。
H:生活空間のなかに置いていてもデザインが主張してこないし、単機能というのも分かりやすくていいですよね。ただ、寿命が長いって商売にはどうなんですか? 壊れたほうが良いんじゃないかって余計な心配してしまいますけど(笑)。
鈴木健(以下、K):最近では、家電も機能が保証されていることを前提に、(消費者の)生活シーンや場所に合わせてセレクトされることも増えつつあって、そういう面で頻繁に買い換える人も多いんです。家電は一度購入したらずっと同じものを使う、というのがこれまでの常識だったが、設置する空間に合わせてバリエーションを用意するのも、生活空間を彩る選択肢の一つとして認識され始めていると思います。
H:僕自身は季節によって使う加湿器は1年の間でも何台か買ったりしますし、設置場所によっても変えたりします。加湿器と除湿機は僕の生活の必需品なので、1年の間でどちらも使わないのって2週間くらいかな。それくらいずっと使うものなので、高性能っていうのもいいですね。
今回のコラボレーションについて聞かせてください。コラボモデル BLACK BATONのベースとなるbatonは、一見したところドライヤーには見えないデザインが特徴です。batonをはじめて手にしたときの印象を教えていただけますか?
H:一見、ドライヤーだとは思わないですよね。デザイン時に預かっていた模型サンプルを友人に見せてみましたが、誰もドライヤーだと分かる人はいませんでした。コードが付いていてヌンチャクみたいな感じも面白い(笑)。デザインもシンプルで完成度が高いので、(コラボモデルをデザインする際に)色々手を入れる必要性も感じなかったです。
今後cadoの製品のラインアップからコラボレーションをするとしたら、どのプロダクトを選びますか?
H:(開発に)一から参加したいですね。今までに全然ないような家電を一緒に作ってみたいです。cadoのようなベンチャー企業だとスピーディに進みますし、やれることも色々ありそうです。例えば、batonもこの形をそのまま使って、他の機能をのせることもできそうじゃないですか?いわゆるドライヤーの形で空気清浄機だとおかしいですけど、この形で枕元に置ける空気清浄機とか全然アリじゃないですかね。ドライヤーっぽくないデザインだからこそ、同じフォーマットで機能を拡張していくというか。
K:実はcadoの社内でも、同デザインを用いて他の製品開発をすることの是非は、ディスカッションされることがありますよ。
H:それはやった方がむしろ面白いでしょう。
K:家電は基本的にはアナログなものであって、サイズ感などは実はここ何十年も変わっていないんですよ。デジタルテクノロジーをはじめ、小さく、薄くなるものが多い今日、家電はデザインや機能面に磨きをかけることで、進化を遂げてきたんです。
H:(batonは)ドライヤーという機能にこのデザインなので、アイデアもどんどん出てきそうですよね。例えば、ハンガーに引っ掛けるアタッチメントがあれば、洋服だって乾かせそうだし、そうなると旅行でも重宝しそうです。結構いろんなことが想像できて面白いですね。家電は基本的には生活を快適にしてくれるものだと思いますが、デザインだったり仕掛けの作り方だったりで、そこに遊び心も入れていけると思います。
〈fragment design〉x「cado」のスペシャルコラボモデル BLACK BATONは、2023年1月11日(水)19:00 より、「cado」の公式オンライストアにて限定発売予定。価格は49,500円(税込)となる。