Chinatown Market がブランド名を変更へ
全米で拡がるStop Asian Hate運動を支持して改名を決断

スマイルロゴでおなじみのアメリカ・ロサンゼルス発の人気ストリートブランド〈Chinatown Market(チャイナタウン マーケット)〉が、ここ数カ月の間に全米で拡がるStop Asian Hate運動の影響を受け、ブランド名を変更することを公式『Instagram』で発表した。
アメリカでは今年1月からアジア系アメリカ人を狙った暴力事件が多発しており、かつてないほどのペースで被害が報告されている。3月16日(現地時間)にジョージア州アトランタ近郊の3軒のマッサージ店で発生した銃撃事件では、死者8名のうち6名がアジア系の女性だったことから、アジア系住民を狙った犯罪である可能性が高いことが提起された。この流れを受けて、全米各地で差別に対する抗議運動が“Stop Asian Hate”のスローガンを掲げて拡がり、SNS上では「#StopAsianHate」のハッシュタグによってこの運動を支援する動きが続いている。
このような社会情勢の中、3月初めに特定の問題に対してネット上で署名を募るためのプラットフォーム『Change.org』で、〈Chinatown Market〉へブランド名の変更を要求するキャンペーンが立ち上げられた。そして3月29日(現地時間)、〈Chinatown Market〉はブランド名の変更と共に、AAPI(アジア・太平洋諸国系米国人)コミュニティーを支持する声明を公開。同ブランドデザイナーのMichael Cherman(マイケル・シャーマン)は以下のようなメッセージを残している。「私たちのブランド名は、ニューヨークのカナルストリートやチャイナタウンのお店や人々の活気に触発されたものですが、これは本来私たちが使うべき名前ではありませんでした。私たちは、この名前が世界中のチャイナタウンのコミュニティーにとってどのような意味を持つのかを十分に考慮しておらず、この過ちを自分のものにする必要があります。今こそ正しいことをする時であり、私たちはその変化の一端を担うことを約束します。また、私たちはAAPIコミュニティーに対する人種差別的な攻撃や暴力が増加していることに深い悲しみと恐怖を感じています。コミュニティーの皆さまにも、この変化に一緒に参加することをお勧めします。アジア系コミュニティーに向けられた憎悪、人種差別や暴力は止めなければなりません」
〈Chinatown Market〉は同ブランドを扱うリテーラーなどと協力して、既存の製品や作品の収益をAAPIコミュニティーで活動する非営利団体に寄付を行っており、今後数カ月のうちに新しいブランド名を発表する予定とのこと。彼らの声明の全文は、英語にはなるが以下でチェックしてほしい。