Apple の Siri が口の動きだけで起動可能に？
今年1月、ユーザーの口の動きを解析する特許を申請
「Apple（アップル）」が、音声アシスタント機能 Siri専用の“リップリーディングプログラム”の特許を申請していることが明らかとなった。
『Apple Insider』によると、この特許申請は、今年1月に提出されたもので、モーションデータが特定の単語やフレーズと一致するかどうかを判断するシステムに関して記載されているとのこと。図式では、“Hey Siri”や“スキップ”、“次の曲”などの簡単な音声コマンドを使用する方法が表されており、ユーザーの口の動きを解析するアルゴリズムによって、これらのコマンドが強化されると説明されている。
そもそも、Siriなどの音声認識システムには明らかな問題があると認識していた「Apple」。例えば、周囲のノイズによって声が歪んでしまう可能性がある上、他のセンサーが常に人の声を感知していることでバッテリーと処理能力を大量に消費してしまう。その問題を解決すべく、“リップリーディングプログラム”では、iPhoneに組み込まれたモーションセンサーを用いてユーザーの口、首、頭の動きを解析。その動きが、人間の音声と一致するかどうか判断してくれるという。
特許では、モーションセンシング技術をAirPodsに統合する方法や、スマートグラス、それらのデータのiPhoneへ送信する方法も記載されている。これにより、デバイスでは微妙な顔の筋肉の動き、振動、頭の動きを検出できるようになるとのこと。このシステムを実現するためには、人間の口の動きに関する多くのデータが必要となってくる。そのため、迅速な実装は困難かもしれないが、近い将来、AIの学習によって声を出すことなくSiriが起動できるようになる可能性はなきにしもあらずだ。
