マシュー・ウィリアムズが Givenchy のクリエイティブ・ディレクターを退任
〈Givenchy〉の業績不振が原因か
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〈Givenchy(ジバンシィ)〉は、同メゾンのクリエイティブ・ディレクターを務めているマシュー・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)が、2023年12月31日をもって同職を退任することを発表した。マシューは2020年6月から3年以上にわたるメゾンとの実りあるコラボレーションを終え、今後は自身のブランド〈1017 ALYX 9SM(テンセブンティーン アリクス ナインエスエム)〉の活動に専念するようだ。
〈Givenchy〉の社長兼最高経営責任者(CEO)であるルノー・ド・レスケン(Renaud de Lesquen)は、本件に関して「マシューがGivenchyにもたらしたすべてのエネルギーに感謝します。彼のコレクションは、毅然として創造的で現代的であり、多くの人々に支持されました。マシューとともに働くことができたすべての人たちと、彼の今後の成功を祈ります」という声明を発表。
また、マシュー本人も以下のようなコメントを公開している。「2020年の就任時に述べた通り、Givenchyのクリエイティブ・ディレクションを率いることは、 私の生涯の夢でした。この3年間、私はユベール・ド・ジバンシィのアーカイブを永続させながら、 私自身のクリエイティブなビジョンをメゾンにもたらすことに努めてきました。この素晴らしい機会を与えてくれたスタジオチームや、ルノー・ド・レスケン、LVMHグループに心から感謝したいと思います」
マシュー退任の理由については言及されていない。『The Business of Fashion』の報道によると、〈Givenchy〉の業績不振が続いていることが一因だという。同メゾンの親会社である「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)」は傘下ブランドの売上高を公表していないものの、あるアナリストは同社の第3四半期決算発表で〈Givenchy〉についての言及がなかったことから、「Givenchyが好調とは思えず、パンデミック前の売上高を下回っているかもしれない」と分析している。
マシューの後任は明らかになっていないが、故アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)の後継者として知られるサラ・バートン(Sarah Burton)のほか、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)やリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)などが有力視されている。なお、新たなクリエイティブ・ディレクターが発表されるまでは、〈Givenchy〉のコレクションはスタジオ・チームによってデザインされるとのこと。