アメリカで爆発的人気を博すシラチャーソースが唐辛子不足により欠品の危機に

Frederic J. Brown/Afp Via Getty Images

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タイ発祥であるにも関わらず、アメリカで爆発的人気を博すシラチャーソース。ピリッとした辛さの甘酸っぱい味わいが特徴的なこのソースが、原材料不足によって当面の間注文の受付を停止すると発表し、米国内のシラチャーソース好きたちを激震させた。

唐辛子やニンニク、酢などを配合したシラチャーソースは、中華系ベトナム人で1970年後半に移民としてカリフォルニアに渡った「Huy Fong Foods（フォイ・フォン・フーズ）」創業者のDavid Tran（デビッド・トラン）が、タイ・チョンブリーのシラチャーにあるシーフードレストランで使われていた“ペッパーサテ”ソースを復活させようとチャイナタウンで売り始めたことをきっかけにアメリカで人気に火がついた商品。「Huy Fong Foods」は現在、シラチャーの他、ガーリック風味の Chili Garlic（チリ・ガーリック）、唐辛子のピューレだけを使ったSambal Oelek（サンバル・オレック）の3種を製造・販売している。

アジア系ニュースサイト『Next Shark』が入手した4月19日（現地時間）付けの書簡によると、同社は取引先に「唐辛子の品質に影響を与える気象条件によって、深刻な唐辛子不足に直面している」と説明。「我々の手の及ばない問題であり、この必要不可欠な原料がなければ、我々の製品はどれも生産が不可能」とした上で、「4月19日以降に受けた注文は、9月6日のLabor Day（レイバー・デイ: 労働者の日）後に、注文を受けた順番に出荷する」と通知。9月までは注文を受け付けないことを明らかにした。

なお、「Huy Fong Foods」は、唐辛子不足のために生産・供給に影響が出ているのは事実と回答し、秋の収穫によって生産が通常レベルまで回復することを願っていると話したとのこと。同社が深刻な唐辛子不足を乗り切れるかどうかはまだわかっていないが、今回の知らせを受け、アメリカのシラチャーソース愛好家たちは心にかなりの打撃を受けているようだ。