ニューヨーク州での娯楽目的のマリファナ使用が合法化に向け大きく前進
21歳以上の成人による購入や個人消費目的での栽培が可能に

国連麻薬委員会(CND)が1961年から“最も危険な薬物”に分類していた大麻および大麻樹脂をリストから除外し、アメリカ全土で大麻を合法化する法案が下院議会で可決されるなど、世界的にマリファナ解禁の動きが進んでいる。そして遂に、アメリカで最も人口が多い州の1つであり、ご存知ニューヨークを抱えるニューヨーク州の知事と議会議員が、21歳以上の成人による娯楽目的でのマリファナ使用を合法化する法案に合意した。法案が可決されれば、娯楽用のマリファナ使用が認められた17番目の州となる。
もともと同州では医療用マリファナの使用が認められていたが、娯楽用の合法化により年間3億5,000万ドル(約387億円)の税収と数万件の雇用を見込んでいるとのこと。対象となるのは21歳以上の成人で、マリファナの購入と個人消費目的での栽培が許可されるほか(成熟済と未成熟を3株ずつ)、3オンス(約85グラム)以下の所持に課せられる罰則の撤廃と、過去に関連犯罪で有罪判決を受けた人々の前科も抹消されるそうだ。だが実際に販売開始となると、少なくとも1年以上がかかると見られている。
先日、ビジネスマン JAY-Z(ジェイ・Z)がマリファナブランド〈Monogram(モノグラム)〉を立ち上げたことから分かるように、ここ数年、アメリカではマリファナビジネスが生み出す巨額の経済的メリットから解禁に向け各所が大きく動き出しているが、残念ながら日本での解禁はまだまだ先になるだろう。ちなみに、日本人の渡航先での使用は現行の大麻取締法では罰則対象とされていないものの、使用罪を含めた薬物規制に関する検討会が開かれているので、ご注意を(詳しくはこちら)。