Back to Film:HUF クリエイティブチームの東京フォトダイアリー

パーティーの様子から春の日光浴まで、LAクルーが過ごしたプライベートなハングアウトタイム

ファッション 
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去る4月20日(金)、原宿に(スケートスポットとしても注目の?)新たな〈HUF(ハフ)〉の旗艦店がオープンした。店舗の完成に合わせ、カリフォルニアから〈HUF〉のクリエイティブチームが東京にやってきた数日間、クリエイティブコンサルタントのHanni (ハニ)、アパレルシニアデザイナーのNao(ナオ)、グラフィックデザイナーのSuede(スェード)、キーアカウントセールスマネージャーのSweets(スィーツ)らにレンズ付きフィルムを託し、東京滞在記を撮影してもらった。滞在中のチームの様子や彼らが見た景色、訪れたパーティーの様子などを、上のフォトロールから覗いてみよう。

Hanniを中心に、東京とブランドにまつわるショートインタビューも行ったので、以下から彼らの言葉もどうぞ。

- 今回なぜ原宿店にTodd Francis(トッド・フランシス)の作品とチャイナバンクスを再現したエントランスを用意したのですか?

Hanni: ブランドが生まれたサンフランシスコをこの原宿に再現するのはすごくいいアイディアだと思ったんだ。世界中のスケーターが知っているサンフランシスコのチャイナバンクスが一体どんなスポットなのかも、このエントランスで日本のみんなに伝わるだろ。実際すごくよく再現できてる。そしてToddも、スケートボーディングと深くつながりのあるアーティストだ。タバコをくわえている鳩の絵も彼のアイコニックな作品の一つだし、すごくサンフランシスコらしい。だからToddの鳩スカルプチャーもこの店にはピッタリだよ。

Sweets: Toddは長い間Deluxe San Franciscoのクリエイティブディレクターでもあった人で、サンフランシスコのスケートシーンには欠かせないアーティストだよ。HUFのルーツである街を作品に反映させてくれるアーティストと、チャイナバンクスっていうサンフランシスコの歴史あるスケートスポット。ブランドを表現するうえでこれ以上の組み合わせはないんじゃないかな。

- 420コレクションや、L.Aのオフィスの住所、そして原宿店のオープン日など、HUFはなにかと“420”に紐づけたユーモアを見せてくれます。420はウィードの隠語ですが、カリフォルニア州では今年から嗜好品としての大麻も合法になりましたね。日本ではバッチリ違法ですが、今のカリフォルニアのウィードシーンやブランドとの繋がりについて教えてください。

Suede: 420の所以は諸説あるけど、俺は反体制とか、大きな力に丸め込まれない精神、それと、楽しい時間を過ごすっていう意味の合言葉っていうか、コードみたいなものだと思うんだ。もちろん東京とLAでは事情が全然違うんだろうけど、嗜好品使用が合法になったその日、俺は少なくとも30人以上の人が、街中でごく当たり前のように吸っていたのを見たよ。

Hanni: スケートボーディングが生まれた頃から、既にカリフォルニアにはウィード文化があったんだ。だからその2つのカルチャーがクロスオーバーするのは自然なこと。今やカリフォルニア州では合法になってるし、ウィードジョークやウィードに関するユーモアはいつも笑えるモノばかりだ。いつも肩肘張ってばかりいないで、たまには力を抜くことがあってもいいと思うね。

- 日本や日本の若者についてどう思いますか? また、こう聞くと、大体ポジティブな答えをもらうのですが、あえて指摘するとしたらどんなことがありますか?

Hanni: 難しいな。日本はすごく面白い文化を持っていると思うから、特に物申したいことはないんだけど、日本に限らず、キッズたちは今どこにいても同じものを追いかけてる気がするね。インターネット世代だから仕方のないことなんだと思うけど、それほど遠くもない昔にだって、日本に来たら日本でしか見られないファッションやカルチャーがたくさんあったと思うんだ。でも今は、どの国に行ってもInstagramで見るフィードと同じ格好をしてる。まぁ、それが世の中が向かっていく方向なら、その中から良さを見つけていくしかないさ。

Nao: 日本でもスケートボードしてる子たちが増えて来てていいね。カルチャーの一部になってる気がするよ。2020年の東京オリンピックの影響もあるのかな。スケートボードが国境のない世界を作れるんじゃないかと思うよ!

Sweets: 日本の若者はすごく情熱的で、自分の好きな事に真摯に向き合ってると思う。服の着方もユニークで面白いし、自分の好きなことを貫いている印象があって素晴らしいよ。指摘するところはないけど、強いて言うなら大人になった時にどんな仕事に就くかによって、色々抑えないといけなそうだなって思うよ。キッズはあんなに自由だけど、社会そのものは規律やマナーを大切にしている国だからね。

- あなたにとってHUFとは? ブランドにまつわる思い出深いエピソードがあれば教えてください。

Suede: 俺にとってHUFは、反骨心をコアに持っているブランド。人ゴミの中で、ヘッドフォンをして大音量で聴きたい音楽のようなもの。倒せない敵に立ち向かっていくストリートファイター。ダウンヒルを滑り抜けるKeith Hufnagel(キース・ハフナゲル)。それら全てと、言葉に言い表せないそれ以上のものだよ。そして俺の役割は、Keithの名前とブランドの見え方を守ることだと思ってる。
面白いストーリーといえば、Keithとのラスベガスでのエピソードかな。俺はKeithに、ブラックジャックを教えてくれって言ってテーブルに着いたんだ。俺は全掛け金をものの20秒くらいで擦っちゃったから、ビールを買いに席を立ったんだ。数分後にKeithのいるテーブルに戻ったら、500ドルも勝ってた。どうやってそんなことになっているのか見当もつかなかったね(笑)。絶対にKeithを相手にギャンブルなんてするもんじゃないぜ。マジで(笑)。

Hanni: この15年間、俺はHUFファミリーとしてブランドと一緒にいる。ブランドをサンフランシスコで始めた頃、ものすごく小さなチームでみんなと昼夜を過ごしていた頃が一番懐かしいね。兄弟みたいに思える奴らもたくさんいる。昔はよく、ヘイズバレーにあったKeithの部屋でハングアウトして、パーティーして、朝まで仕事してたよ。あれこそ本当にDIYだったな。あの場所で俺は服を作ることを学んだし、ブランドを1から作り上げることを学んだんだ。

- 東京で一番好きなレストランは?

Nao & Sweets: 『いろは寿司』だね。畳に座ってチルできるあのローカルな感じが好き。
Suede: 渋谷の『開花屋』!Keithもお気に入りのレストランだよ。あと、MEANINGの隼人が教えてくれた『とりかつ チキン』も最高の場所だった。また東京に来たら絶対友達を連れて行きたいね。
Hanni: レストランでも東京でもないけど、長野の温泉に行けたのは最高だったね。アメリカにはあんな場所ないし、長野の食事も素晴らしかったよ。

『HUF HARAJUKU』に再現されたチャイナバンクスやToddの作品、店内の様子はこちらから。

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