MIZUNO が示す WAVE PROPHECY の現在地と未来
ソールテクノロジー「インフィニティウエーブ」を搭載した WAVE PROPHECY の新章が開幕
去る7月3日(金)、〈MIZUNO(ミズノ)〉は10階「PBOX STND」にて、WAVE PROPHECYシリーズのイベントを開催した。“日本のキーマンとの新たなWAVE PROPHECYの表現”をテーマに、これまでシリーズが築いてきた歴史を振り返るだけではなく、2026年秋冬以降、コラボレーションを軸に新たな表現へと広げていくという意思を示した。
会場ではその象徴として、2011年に誕生したシリーズの初代モデル WAVE PROPHECY 1の復刻版や、東京発ファッションブランド〈MAGIC STICK(マジック スティック)〉、上野・アメ横を拠点とするスニーカーショップ『mita sneakers(ミタスニーカーズ)』との初となるトリプルコラボレーションモデル WAVE PROPHECY LS MAGIC STICK MITAが披露された。
DJにはDJ KRUSH、Mars89、Diskを迎え、東京ストリートやスニーカーカルチャーを牽引してきたキーパーソンたちも集まり、WAVE PROPHECYの新たな展開を祝う場にふさわしい高揚感に包まれた。
原点を現代仕様でアップデートしたWAVE PROPHECY 1
会場には、2011年に誕生したシリーズの初代モデル WAVE PROPHECY 1の復刻版も展示された(イベント当日の7月3日に発売)。同モデルは、〈MIZUNO〉スポーツスタイルを象徴するWAVE PROPHECYシリーズの原点であり、最大の特徴は、従来のミッドソールの概念を再定義したフルレングスの「INFINITY WAVE」構造にある。空洞を持つ大胆な立体構造によって、クッション性と安定性という相反する要素を両立。機能を突き詰めた結果として生まれた造形は、現在でもシリーズを象徴するアイコンとなっている。
WAVE PROPHECYの開発思想は一貫している。まず機能を成立させ、その機能が結果としてデザインを形づくるというものだ。強度、耐久性、走行時の違和感の排除、製造精度などを高い次元で追求し、徹底したトライ&エラーを重ねた結果、無駄を削ぎ落とした構造体が完成。その独自のビジュアルは、日本国内にとどまらず、ブラジル市場をはじめとする海外からのフィードバックによってさらに洗練され、スポーツプロダクトの枠を超えてファッションシーンでも支持を広げてきた。
今回、復刻されたWAVE PROPHECY 1は、オリジナルの設計バランスを維持しながら、現代仕様へとアップデート。マテリアルを現代基準に最適化し、より快適なフィット感を実現するためにガセットタン構造を見直したほか、体重移動をスムーズにするソール調整やWgripアウトソールの一部採用などを施している。単なる復刻ではなく、完成された設計を現代に適応させた再定義モデルと言えるだろう。
発売当時は“挑戦的”と評された1足も、現在ではスポーツ性能、ファッション性、コレクタビリティを兼ね備えたプロダクトとして再評価されている。機能が全てを決め、機能が美しさを生む。WAVE PROPHECY 1は、〈MIZUNO〉が培ってきたものづくりの思想を今に伝える、シリーズの出発点であり続けている。
なお、レッドxゴールドとイエローxブルーの2色展開で、価格は35,200円(税込)。〈MIZUNO〉直営店および公式オンラインストアなどで発売中だ。
“MONOLITH”をテーマにしたトリプルコラボ
イベントの主役となったのは、7月11日(土)に発売されるWAVE PROPHECY LS MAGIC STICK MITAだ(〈MAGIC STICK〉、『mita sneakers』では7月4日に先行発売)。ベースとなるのは、ライフスタイル向けモデル WAVE PROPHECY LS。特徴的なINFINITY WAVEソールはそのままに、テーマには“MONOLITH(ひとつの構造体)”を掲げた。アッパーには、編み込みによって一体成形するニットテクノロジーを採用。編み地の密度と構造の変化によってトーンの異なるブラックを表現し、日本古来の高貴な色とされるパープルをアクセントに配置。ヒールカウンターにはリフレクティブ素材を配し、ミニマルでありながら存在感のある1足に仕上げている。
「一枚の岩のような存在を目指した」
MAGIC STICKのディレクター 今野直隆は、“MONOLITH”というテーマについて次のように語った。「今回はニットでアッパーを一体成形できることが大きなポイントでした。一枚の岩のような、一つの物体として見えるシューズを作りたいというイメージから“MONOLITH”という名前を付けました」。
また、ブランドらしさについては、「2026年秋冬からブランドの方向性を、よりシンプルで長く使える上質なものへとシフトしている」と説明。その流れの中でニットを重要な素材として位置付けているという。「今回は派手な装飾やロゴを極力省きました。WAVE PROPHECYのソールを見れば〈MIZUNO〉だと分かると思う。ソールの存在感を生かしながら、アッパーは上品にまとめることを意識しました」。
さらに、スポーツブランドとの協業について、「2015年前後からファッション、音楽、カルチャーとスポーツが密接につながり始めた」と振り返り、「これからさらにファッションとスポーツは近い存在になっていくと思います」と話した。
名前を並べるだけではない、本質的なコラボレーション
『mita sneakers』のディレクター 国井栄之は、三社協業について「人・物・事がバランスよく成立したコラボレーションだった」と振り返る。「最近は名前を並べただけのコラボレーションも少なくありません。でも今回は、人とのつながり、プロダクトとしての完成度、そしてイベントを含めた体験まで含めて、本質的なコラボレーションになったと思っています」。
また、特徴的なINFINITY WAVEソールについても高く評価する。「〈MIZUNO〉は運動用具メーカーとして培ってきた技術があります。この構造には〈MIZUNO〉だからこその意味がある。そのアイコニックなソールに、〈MAGIC STICK〉のニットというアイデアが組み合わさることで、三社それぞれの個性が自然に融合したデザインになったと思います」。
スポーツテクノロジー、東京ファッション、そしてスニーカーカルチャー。それぞれ異なる領域が交差することで生まれた今回のトリプルコラボは、WAVE PROPHECYが新たなフェーズへ踏み出したことを象徴するプロジェクトとなった。





















