SHINYAKOZUKA 2026年春夏コレクション
インスピレーション源は片方の手袋
小塚信哉手掛けるメンズウェアブランド〈SHINYAKOZUKA(シンヤコヅカ)〉が、イタリア・フィレンツェで年2回開催される世界最大のメンズプレタポルテ見本市「Pitti Uomo」こと正式名称「Pitti Immagine Uomo(ピッティ・イマージネ・ウォモ)」の第109回にて、2026年秋冬コレクションを発表した。
ショーノートは、「なぜいつも手袋が片方ずつ地面に落ちているのだろう?」という問いかけで始まる。雪に覆われたランウェイセットとともに提示された長文のショーノートは、詩のような語り口で、観客を静かな冬の散歩へと誘う内容となっていた。デザイナーの小塚信哉は、雪の中で見かける片方の手袋を、「家であり、灯台でもある存在」として捉える。「いつでも戻ることのできる場所であり、静かな光が家への道を照らしてくれるもの」と語り、その象徴性をコレクション全体に落とし込んでいる。さらに今季は、20世紀美術の巨匠 アンリ・マティス(Henri Matisse)の作品、とりわけ礼拝堂のフレスコ画からも着想を得たという。フォーヴィスム(20世紀初頭にフランスで起きた絵画運動)に代表される、写実ではなく感情を掴み取るための表現手法が、小塚の創作と共鳴している。
まずオープニングルックでは、スモーキーな起毛ウールのアイテムとともに、夜の散歩を想起させる静謐なムードが立ち上がった。アウターやスーツはグレーを基調とし、月や灯台、失われた手袋のシルエットを描いたホワイトとインディゴのトワルプリントがコントラストを生んでいる。加えて、鮮やかなブルーのピースは、1930年代のフランスのワークウェアを彷彿とさせる。チョアコートやエプロンといったワークウェア由来のシルエットは、クラシックなキャンバス素材で登場したのち、ふっくらとしたニット素材によって再解釈された。ニットウェアは今季もコレクションの核となり、雪のような起毛加工や、冬の公園での生活風景を描いたインターシャが印象的だ。ボタンは降り積もる雪を思わせる意匠となり、ホワイトのコントラストステッチがテーラードスタイルにクラフト感を加えている。
また、雪に覆われたようなアッパーグラフィックを施した、Reebok Club Cとのコラボレーションモデルと思われるフットウェアもランウェイ上で披露された。
ブランド:SHINYAKOZUKA
シーズン:2026年春夏





















