ジョナサン・アンダーソンが LOEWE のクリエイティブ・ディレクターを退任
11年間ロエベを率いてきた“ジョナサン期”に幕

ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が11年間務めた〈LOEWE(ロエベ)〉のクリエイティブ・ディレクターを退任することを正式に発表した。なお、後任は明らかになっていない。
1984年、北アイルランドに生まれたジョナサン・アンダーソンは、18歳で俳優を目指してアメリカへ渡る。アメリカでの生活の中でステージ衣装に強い興味を抱くようになり、その後、London College of Fashion(ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション)に進学。メンズウェアを学び、2005年に同校を卒業した。卒業後は〈PRADA(プラダ)〉での経験を積み、2008年には自身の名を冠したブランド〈JW Anderson(JW アンダーソン)〉を設立。2013年には、LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンに〈JW Anderson〉の株式46%を売却し、同年〈LOEWE〉のクリエイティブ・ディレクターに就任した。かつては小規模なブランドに過ぎなかった〈LOEWE〉を、グローバルなラグジュアリーブランドへと踊り出し、その名声を確立させた。ジョナサン・アンダーソンの卓越した才能とビジョンは、ファッション界に多大な影響を与え続けている。
アンダーソンは、自身の『Instagram』に「11年前、私は最も素晴らしい機会を与えられました。それは、179年の歴史を持つLOEWEの『物語』に、新たな1章を継ぎ足すことでした。私のビジョンを支えてきてくれた全ての方に心より感謝を申し上げます。キャンペーンに出演してくれた方、記事を書いてくれた方、商品を手に取ってくれた方、単にソーシャルメディアの投稿に『いいね』を押してくれた方へ感謝の気持ちを伝えたいです。皆さまのおかげで、この『物語』をつくることができました。私の『章』は幕を閉じようとしていますが、LOEWEの物語はこれからも続いていきます。その未来を誇りを持って見守り続けたいと思います」と綴った。
〈LOEWE〉のクリエイティブ・ ディレクターの後任については、現時点で発表されていないが、〈Proenza Schouler(プロエンザ スクーラー)〉のデザイナーデュオ、ジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)が次期クリエイティブ・ディレクターに就任するという噂が浮上している。
ジョナサン・アンダーソンはというと、1月にキム・ジョーンズ(Kim Jones)が退任した〈DIOR(ディオール)〉に移籍するのではないかと、兼ねてより臆測が広まっている。今後の動きに注目していきたい。