Y/PROJECT がブランド終了を発表
14年の歴史に幕
〈Y/PROJECT（ワイプロジェクト）〉は本日、ブランドを閉鎖することを正式に発表した。
ブランドの公式サイトやSNSには、グレン・マーテンス（Glenn Martens）と過去と現在のデザインチームが2024年秋冬および未発表の2025年春夏コレクションのピースに身を包んだ写真をアップ。撮影は、フランス人写真家 アルノー・ラジュニ（Arnaud Lajeunie）が担当したという。彼らは公式サイトを通して「Y/PROJECTは14年間実りある活動を続けてきましたが、この度運営を終了するという困難な決断を下しました。Y/PROJECTとチームは、すべてのパートナーとY/Pサポーターに感謝します」という声明を公開。続けて「チームに創造と成長の場を与えてくれたグレン・マーテンス、パスカル・コンテ＝ジョドラ（Pascal Conte-Jodra）、そして故ジル・エラルーフ（Gilles Elalouf）とヨハン・セルファティ（Yohan Serfaty）に特別な感謝を捧げます」と付け加えた。
〈Y/PROJECT〉は、デザイナーのヨハン・セルファティが2008年に立ち上げたブランド〈Yohan Serfaty〉の名前を変更し、2010年にスタート。2013年にヨハンが死去した後、当時同ブランドでアシスタントを務めていたグレン・マーティンスがクリエイティブディレクターに就任。自身の影響を受けたサブカルチャーや時代背景をインスピレーション源に、メンズとウィメンズのピースを融合させたコレクションを発表し、幅広い世代の支持を得ることに。2016年に「LVMH Prize」のファイナリストにノミネートされたほか、2017年には「ANDAM Fashion Awards」を受賞。2024年6月にブランド共同設立者のジル・エラルーフが死去。同年9月にはグレン・マーティンスが退任したことで、パリ・ファッションウィークで開催予定だった2025年春夏コレクションのランウェイショーが中止に。その後親会社である「In-carnation（インカーネーション）」が破産管財人の管理下に置かれ、管財会社「2M＆associés（2M＆アソシエ）」を通じてブランドの買収先を探していたが、見つからなかったとみられている。
