Kiko Kostadinov 2025年秋冬メンズコレクション
タル・ベーラ監督の作品群から着想したコレクションに










































〈Kiko Kostadinov(キコ・コスタディノフ)〉が、パリ・ファッションウィークにて2025年秋冬メンズコレクションを発表。
今季は、タル・ベーラ(Tarr Béla)監督の作品群にインスパイアされたもので、彼が1988年に発表した映画『ダムネーション/天罰』内の「私は何にも執着しない。しかし、すべてが私にまとわりつく」というセリフを体現するようなコレクションに。また、それぞれの素材の歪み感は、ロシアのアーティスト コン・トルブコヴィッチ(Kon Trubkovich)の絵画から着想を得ており、コントラストを演出。カラーリングは、鮮やかなオレンジ、イエロー、セルリアンブルーを加えることで、秋らしさを加えている。
デザインのディテールにおいては、アシンメトリーなデザインが特徴的で、コートやトップス、パンツは、重ね着をしているような錯覚を与えるようなものも。加えて、ハンガリーとブルガリアの伝統的なクラフトや軍服の構造なども随所に取り入れられており、それらのかつては不要とされていたものを実用的に作り変え、別物へと変容していくさまが表現されている。
そのほか、コインや装飾品のモチーフを刺繍したジャケットやニット、伝統的な巻きスカートやブランケット、毛足の長いウール素材のコート、フリース素材のトラウズやバラクラバ、サーマルワッフルニットジャージのセットアップ、ブルガリア軍のカモフラージュをトーナルフロック加工ウールに落とし込み、経年劣化で削った光沢感のあるコート、トリプルコンストラクションのブルゾン、染色したポニーヘアを使用したチャンキーなレザーベルトやクロスボディバッグ、スクエアトゥのハンガリー軍ブーツ、未処理キャンバスのレースアップシューズなどがラインアップ。
さらに、〈ASICS(アシックス)〉とのコラボレーションより、1950年代に開発された足袋型マラソンシューズに着想を得たローカットファブリックランナーや、ラップアラウンドストラップ付きのハイトップブーツがお披露目された。