KENZO 2025年秋冬メンズコレクション
NIGO®️の長年の友人であるフューチュラとのコラボレーションピースを発表








































アーティスティック ディレクター NIGO®️(ニゴー)の手掛ける〈KENZO(ケンゾー)〉が、パリ・ファッションウィークにて2025年秋冬メンズコレクションを発表。このコレクションでは、NYグラフィティ界のレジェンド フューチュラ(Futura)とのコラボレーションアイテムなどをお披露目した。
ランウェイショーの直前、NIGO®️は報道陣に対して「私がフューチュラに初めて会ったのは、1996年の東京です。私は彼の大ファンで、初めて会ったときに彼が着ていたのは、私がデザインした取り外し可能な半袖のウィンドブレーカーでした。私たちの交流は、その頃から始まったのです。それからというもの、私はニューヨークへ彼に会いに行ったし、彼も私に会いに日本へ来てくれました」と話した。
そして当日、フューチュラは〈KENZO〉のためにNIGO®️とコラボレーションした作品のひとつを着用して会場に登場。彼は、〈KENZO〉のボケの花を彼のシグネチャーであるカリグラフィーでデザインし直し、ジャケットやボマー、ワイドパンツにアイコニックな“Atom(アトム)”ロゴを取り入れた。また、〈KENZO〉のブランドロゴを独自のフォントで再構築し、ショッピングバッグやブーケラップ、ビールボトルホルダー、バゲットバッグなどの小物に配置。今回、NIGO®️がこのような特殊な要素をコレクションに取り入れたのは、1990年代にニューヨークのあちこちで同じようなスタイリングを見かけたのを覚えていたからだという。また、1990年に彼がデザインしたシャツに、フューチュラが日本語で“壊れやすい”という世界観を使っていたことを、これらの作品の特徴的なタグに落とし込んでいる。
また、本コレクションは、東から西へ、つまり東京からパリへの未来的な高速列車での旅をイメージしデザインされた。〈KENZO〉1998年秋冬シーズンの“トレイン・ショー”のコンセプトを再解釈してデザインされており、旅のエネルギーを表現した、遊び心のあるプレッピーなスタイルに仕上げている。例えば、日本の“パチンコ”からインスピレーションを得たニットの質感や、アーカイブを参考にしたパリと日本の風景が描かれた列車の窓のモチーフ、日本の伝統的な床の模様から影響を受けたジャカード織のKENZO WEAVEなど、今では日本とパリを行き来するNIGO®️の個人的な経験からインスピレーションを得たディテールなどだ。
〈KENZO〉の2025年秋冬メンズコレクションは、フューチュラとの生涯にわたるクリエイティブパートナーシップと友情を称えつつ、ブランドの新シーズンに向けて新鮮な印象を与えたものとなった。