1970年代のナイトシーンに着想した MESSIKA の新作コレクション展示パーティに潜入
創業者兼クリエイティブ・ディレクターのヴァレリー・メシカへのミニインタビューも敢行
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世界的なダイヤモンドディーラーであるアンドレ・メシカ(Andre Messika)の娘であり、幼い頃からダイヤモンドに触れてきたというヴァレリー・メシカ(Valerie Messika)が、2005年、フランス・パリにて創業したジュエリーブランド〈MESSIKA(メシカ)〉。これまでクラシックなスタイルがスタンダードであったジュエリー業界のなかで、カジュアルでありながら、洗練された芯のある美しさで、独自のデザイン性を確立した本ブランドは、創業からわずか10年足らずで、パリの一等地にあるサントノーレ通りに初のフラッグシップショップをオープン。リアーナ(Rihanna)、ケンダル・ジェンナー(Kendall Jenner)、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)らをはじめ、ジェンダーを問わず世界中のセレブリティからラブコールを受ける人気ブランドだ。
3月29日(金)、そんな〈MESSIKA〉が、昨年のパリ・ファッションウィークの会期中にランウェイ形式で発表した新コレクション “MIDNIGHT SUN(ミッドナイト・サン)”の発売を記念したパーティを東京・虎ノ門の『Gold Bar at EDITION』にて開催した。このパーティは、1970年代の自由奔放な夜のエネルギーに着想した本コレクションの世界観を、米ニューヨークに実在した伝説のナイトクラブ『STUDIO 54(スタジオ フィフティフォー)』をイメージして表現。“MIDNIGHT SUN”コレクションのジュエリーを飾ったショーケースを各所に用意し、当時を思い起こさせるラグジュアリーな空間に。また、会場ではアグレッシブなファンクやソウル、ディスコミュージックが流れ、菊地凛子、滝沢眞規子、Uta、戶塚純貴、HINA YOSHIHARA、⻄内まりやなど、煌びやかに着飾ったゲストたちが思い思いの時を過ごしていた。本稿では、そんな本パーティに駆けつけたヴァレリー・メシカへのミニインタビューも敢行したので、気になる方は以下よりチェックしてみてほしい。
Hypebeast:ダイヤモンドが幼い頃から身近なものであったとのことですが、それを生業としようと考えたきっかけはありますか?
ヴァレリー・メシカ:私は兄弟構成でいうと長女であり、幼い頃から“伝承”への重みを感じていました。2000年代に入り、父の隣で働くようになってから、ダイヤモンドに特化したブランドに余地があるなと思ったのです。その当時のダイヤモンドジュエリーブランドの大半は、クラシックなスタイルに重きを置く、歴史のあるデザインが多かったので、より軽やかでフレッシュ、そして気軽に身に付けられるようなブランドを立ち上げてみてはどうかと思いました。
今やMESSIKAは、世界中の多くのセレブリティに愛用されていますが、彼らに愛され続ける理由はどこにあると思いますか?
彼らセレブリティは、自分たちのスタイルを表現するジュエリーを常に追求しているのだと思います。おそらく彼らがMESSIKAを愛用してくださっているのは、ほぼ色味のないダイヤモンドであることから、どんなスタイルにもフィットする点、さらにモダンかつ洗練されたデザインであることが理由であるのではないかと思います。よくセレブリティの方々からオーダーを受けますが、どなたからも「レッドカーペットなどのオケージョンでも自分らしいスタイルが表現できるようなものを」と注文いただくので、そういった点を評価してくださっているのだと思います。
ジュエリーを作る上で、最も重要としている要素はなんですか?
ジュエリーを作る上で、全てのステップを重要視していますね。ジュエリーを理想的なプロポーションに仕上げるには、一つひとつの工程が肝心となっていきます。どんなに美しいデッサンがあったとしても、どこかのステップで頓挫してしまうと、それは決して良いものには仕上がりません。ですから、各工程全てを重要視していますね。また、最終仕上げとして大変重要視しているのは、着け心地が良いかどうかです。ジュエリーが完成したら、私自身はもちろん、友人や社員に実際に着けてもらい、自分が着けた際、第三者が着けた際にどのようなデザインに見えるのかを必ずチェックします。
今季のコレクションにおいて、1970年代の夜のエネルギーをテーマとした理由を教えてください。
1970年代の自由奔放な雰囲気、そして夜に始まるパーティのような世界に憧れがあり、このテーマを選びました。ナイトライフにおいては、職業や年齢など関係なく、さまざまな人が入り混じますよね。今季のコレクションは、当時のクラブで私たちが踊っているなかで、例えばアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)やダイアナ・ロス(Diana Ross)など、現代に大きな影響を与えた人物が側にいらっしゃるようなシーンを想像しました。私たちはディストラクティブなブランドなので、老舗のハイジュエリーブランドが、王族をモチーフとしているところ、我々は現代的なエネルギーをインスピレーション源に採用しているのです。
今回開催された日本国内でのパーティも、ある種、新たな挑戦であったと思うのですが、今後はどのようなプロジェクトを控えているのでしょうか?
グローバル規模で成長を続けること、それぞれの国の文化を理解し、それに適応することは、私たちにとってとても重要なことです。来年、ブランド創業20周年を迎えるので、その際にも多くのプロジェクトを控えていますね。6月にはハイジュエリーのコレクションを発表しますし、ブランドとしてのDNAを発展させるコラボレーションなども控えています。是非とも楽しみにしていてください。