来春日本で開催されるフォーミュラEを予習しておこう

そもそもフォーミュラEって? F-1とどう違う? ジャーナリストの小川フミオが解説する

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フォーミュラEとは?

音楽フェスの盛りは夏だけれど、おなじように集客力の高い自動車レースは春から秋まで開催される。最高峰はやっぱりF1(エフワン)とも呼ばれるフォーミュラ1。そのいっぽうで、電気自動車のレース「フォーミュラE(イー)」が、このところ人気上昇中だ。2024年3月には東京でも初めて開催される。そこで、「ABB FIAフォーミュラE世界選手権」(正式名称)について、いま、知っておいてもいいことを簡単に解説する。

エンジンでなくモーターで走る単座(一人乗り)マシンでのレース開催が発表されたのは、2011年。だから、けっこう前。言いだしっぺは、当時FIA会長だった、ジャン・トッド(Jean Todt)だ。このトッドは、1980年代から2000年代にかけて、モータースポーツ界では泣く子も黙ると言われた、凄腕の指揮官だった。事実、彼がディレクター時代のプジョーは、パリ・ダカールラリー(当時)や、ルマン24時間レースで何度も優勝。フェラーリのF1チームプリンシパルを務めていた時代は、シューマッハという才能ゆたかなドライバーを擁し、数多くの勝利を獲得しているのだ。

このようなエンジンを積んだカーレースが全盛を極めるなか、世のなかで電気自動車の重要性が叫ばれはじめ、欧米のメーカーが電気自動車を手がけるようになった。そのことと、歩を同じくして、フォーミュラEは発足。多くのメーカーがレースに興味を示した。で、フォーミュラEのレースが始まったのは、2014年。2016年にジャガーなど、世界各国の自動車メーカーが参戦して盛り上がり、20年からF1などと並ぶ世界選手権に格上げされている。


ちなみに、ジャガーは「フォーミュラEは電気自動車のテストベッド(実験場)」と証言している。しかもジャガーTCSレーシングとして走らせているマシンは戦闘力が高く、2022−23年シーズンはトップクラスだ。

ジャガーがいち早くピュアEVの「I-PACE(アイペイス)」を発売したのが2018年だから、フォーミュラE参戦時、ジャガーにとって、ロードカーの電動化が思いつきではなかったのだ。レースと量産車を両輪として手がけるメーカーにはとくにメリットがあるということは、さきのジャガーの発言とともに、他にもポルシェ、日産、マセラティ、マクラーレン、NIO、DSなどのブランドの参戦が証明している。

フォーミュラEのレースカーはどんな構造?

最大の特長は、参加するチームすべて、車体は同一規格のマシンでのレースであること。そこがレースをおもしろくしている。ちょっとF1マシンを思わせるデザインだけど、動力はモーター。最新の「第3世代」のマシンは、リアに後輪駆動用のモーターを搭載すると同時に、フロントに前輪とそのブレーキの摩擦を使って電力を起こすためのモーターを搭載している。リアにはブレーキがない。こういうところがあたらしい点。マシンは、F1と同じく、空力的付加物が多く取り付けられている。ドライバーを保護するための”ヘイロ”(T字型のプロテクションバー)などは基本的に同じだ。

また、現在の第3世代のマシンになり、モーターのパワーは第2世代の250キロワットから350キロワットへ向上している。それにより最高速度は時速280キロから320キロへと上がった。

ジャガーTCSレーシングの技術担当者によると、フォーミュラEがおもしろいのは、メカニズムにおいて、統一規格と、各チーム独自開発部分のどちらもがあるところだそう。シャシーをはじめ、フロントサスペンション、タイヤ、それにフロントのモーター(回生用)とバッテリーなどは、各チーム同一規格。いっぽう、リアサスペンションをはじめ後輪用のドライブトレインはチームごとに開発されている。モーター、インバーター、ギアボックス、ディファレンシャルギア、ドライブシャフトなどで、この開発力も、とうぜんレースの順位に大きく影響を与える。


コースは街中を走ったりも!


市街地にコースを設営するのも、フォーミュラEの特長だ。これは、静かなマシンだから実現することかもしれない。上の写真は、7月に行われたフォーミュラEローマ。ほら、ローマの街並みをマシンが走っているでしょ。来年3月は、東京の有明での開催。富士スピードウェイでも鈴鹿サーキットでもなく有明なのだ。ちなみにレースが終わったあとは、ショッピングに直行できるし、ディナーの約束にも遅れない。主催者に聞くと、そこも、人気の理由だそう。

選手も魅力的!

フォーミュラEマシンに乗る選手は多士済々。F1やWECで知られたひとも少なくない。ドライバーのリストをチェックすると、知っている名前が見つかるのでは。たとえば、現在、ジャガーからドライブトレインの提供を受けているエンビジョン・レーシングで走るセバスチャン・ブエミ(Sebastien Buemi)は、トロロッソやレッドブルレーシングなどF1で知られたひと。日本で知名度の高いドライバーとして、ルマン24時間レースでアウディR8を走らせての優勝経験もあるアンドレ・ロッテラー(Andre Lotterer)も、アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラEチームで走る。そして、上の写真のクールガイは、ジャガーTCSレーシングのエースドライバーである、ニュージーランド出身のミッチ・エバンス(Mitch Evans)。2016年にジャガーがフォーミュラEに参戦して以来、一貫してジャガーのマシンを操縦している。

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