バンクシーの正体が間もなく明らかに?
複数のベッティング・サイトでバンクシーの正体に関する賭けが開催中

世界的な知名度と人気を誇っているにも関わらず、素顔を知る者はアート界でもほぼ皆無であろう覆面アーティストのバンクシー(Banksy)。長年ゲリラ的な活動を続け、世界のアートシーンを賑わせてきた彼が、その正体を世間明かすことになるかもしれない訴訟に現在直面しているようだ。
英国のグリーティングカード会社「Full Colour Black(フルカラー・ブラック)」とそのオーナーであるアンドリュー・ギャラガー(Andrew Gallagher)は、バンクシーが2022年11月18日に自身の『Instagramk(インスタグラム)』へ投稿した内容をめぐり、彼と作品の認証機関「Pest Control (ペストコントロール)」を名誉毀損で高等法院に提訴。彼らの主張によると、現在削除されている該当の投稿には、ギャラガーおよび「Full Colour Black」の事を指すと思われる中傷的な言葉が含まれていたという。この訴訟のニュースを最初に報じた『Daily mail』の記事では、被告のことをバンクシーとされるロビン・ガニンガム(Robin Gunningham)というブリストル生まれの53歳の男性、と記載した。これは過去にロンドン大学クイーン・メアリー校の研究チームがロンドンとブリストルにおけるストリートアート活動のパターンを分析するジオグラフィック・プロファイリングを行い、ガニンガムを最もバンクシーである可能性の高い候補者として特定したことに起因する。しかし、この調査のあとに彼の身元を示す新たな証拠は提供されておらず、同紙もバンクシーの身元が確認されたわけではないことも認めている。
バンクシーの正体に関する新たな疑惑が浮上したことを受け、アンティグア・バーブーダに本社を置くオンライン・ポーカー/ゲームのプラットフォーム『BetOnline』は、2023年11月30日(現地時間)を終了日として、この覆面アーティストの正体が誰であるかについての賭けを実施中。また、『BetUS』というサイトでは、2024年6月1日までにギャラガーが「Pest Control」に勝訴するかどうかに賭けることができる。その他、複数のベッティング・サイトでも同様の賭けが行われているようだ。本稿執筆時点ではギャラガーが勝訴する見込みは低いとのことだが、今度こそバンクシーの正体が明らかになるのだろうか……。今後の動向を注視しておこう。