マイク・タイソンとの“耳噛み”マッチでイべンダー・ホリフィールドが付けたグローブがオークションに出品
第3ラウンドにタイソンがホリフィールドの耳を食いちぎったあの悪名高きタイトルマッチ
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元ボクシング世界チャンピオン Evander Holyfield(イベンダー・ホリフィールド)が、Mike Tyson(マイク・タイソン)との“耳噛み”マッチで着用したグローブが、スポーツオークションの元祖と言われる『Lelands Auctions(レランズ・オークションズ)』に出品されている。この〈Everlast(エバーラスト)〉のグローブは、拳の甲側にロゴを抜いた白いプリントがあり、手首の表にはブランドの象徴的なパッチが縫い付けられ、黒いマーカーで“Holyfield #1”と書かれている。
HolyfieldとMike Tyson(マイク・タイソン)の“耳噛み”マッチは、25年経った今でもボクシング界で最も象徴的な瞬間の1つとなっている。1996年11月9日、両者はヘビー級で初めて対戦し、TysonはHolyfieldに11回TKO(テクニカル・ノックアウト)を喫した。それからわずか7カ月後の1997年6月28日、ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで、この2人は待望のダイレクト・リマッチを行なった。Holyfieldは序盤から優位に立ちTysonを苛立たせる。そして第3ラウンド、Tysonはクリンチ後、突然Holyfieldの耳を食いちぎり、世界を驚かせたのだ。この反則行為によってTysonは失格となり、彼は約300万ドルの罰金を科された。更にTysonのボクシングリングのライセンスも停止されたが、15ヵ月後には復帰を果たしている。
また、その後伝えられたところによると、事件の真相はTysonがHolyfieldのバッティングで右目をカットし、その上に何度もクリンチを仕掛けられ、感情的になったタイソンが“キレた”とされている。しかしこの奇妙な出来事から12年後の2009年10月、米TV番組に両者が揃って出演。“けんかをしても仲直りできることを子供たちに教えたかった”と 出演の理由を述べて2人は和解している。
『Lelands Auctions』の商品説明によると、グローブのコンディションに関して「軽い使用感はあるが、3ラウンドで終わった試合なので驚くにはあたらない。今でもスポーツ史の中で最も話題になった瞬間の1つとされ、格闘技の歴史に残る素晴らしい逸品です」と記されている。Evander Holyfieldのキャリアから生まれたこのグローブの入札は『Lelands Auctions』の公式ウェブサイトで確認する事が出来る。9月17日の22:00(現地時間)に終了となるが、これを書いている9月5日(日本時間)現在での入札額は12,155ドル(約180万円)となっている。ボクシング史の証人とも言えるグローブがどこまで値を上げるか、リングサイドで見守っておこう。