日本企業開発の“世界一黒い塗料”で仕上げられた Porsche 911 が話題に
自らを“黒色(ブラック)企業”と公言する「光陽オリエントジャパン」の塗料を使用
“世界一黒い”と言われる水性アクリル塗料で塗装された「Porsche(ポルシェ)」911ターボがネット上で注目を浴びている。
このマットブラックの911は、岐阜のカーショップ『ピットワン』がワンオフモデルとして制作したもので、可視光線を99.4%吸収するといわれる塗料“真・黒色無双”を使ってペイントされている。この究極のマットブラックを開発したのは自らを“黒色(ブラック)企業”と公言する「光陽オリエントジャパン」で、黒色に拘った製品、部品のみをプロデュースしており、それらは主に撮影機材などに使用されている。
一昨年に紹介した「BMW(ビーエムダブリュー)」のコンセプトモデル X6 Vantablackは2019年フランクフルト・モーターショーで話題となったが、こちらも「光陽オリエントジャパン」によって開発された塗料“黒色無双”が使用されていた。そして今回お披露目となった911に使用されている新バージョンの塗料は更に全反射率の低い塗料となったことで“真・黒色無双”と名付けられている。
『ピットワン』はこの“真・黒色無双”を全体の塗装に使い、この911ターボを圧倒的な黒に仕上げたというわけで、決してこのクルマを目立たなくしているわけではないが、画像でお判りのとおり輪郭が無効化されているため見ていて混乱するような印象を受る。なお、下に紹介する動画は、『ピットワン』が911ターボを走らせる前に、地元当局に違法性がないか確認したうえで撮影したとのこと。
この真っ黒な911ターボは7月末日まで『ピットワン』にて見ることが出来るものの、世界一黒い塗料 “真・黒色無双”は耐久性の面で車の塗装には向かないことから、残念ながら展示終了後に高圧洗浄機で塗装を落とす予定だという。もったいなくも思えるが、今後さらに黒の世界が進化するかもしれないので、このブラックな取り組みに注目しておこう。