F1 マシンに搭載のコックピット保護システム Halo がドライバーの命を救ったと証明される
マックス・フェルスタッペンやルイス・ハミルトンなどから批判されていた安全装置の評価が逆転

英シルバーストーンで行われたF1イギリスGPのオープニングラップでの事故で、中国人ドライバーのZhou Guanyu(周 冠宇)が巻き込まれた件について、各マシンのドライバーズシート上部に付けられているロールバー “Halo Safety System(ハロ セーフティシステム)”に彼は救われた、と多くの関係者が証言している。
レースのスタート直後、Guanyuの乗る「Alfa Romeo(アルファロメオ)」のマシンは第1コーナー手前で「Mercedes(メルセデス)」のドライバー George Russell(ジョージ・ラッセル)と接触したことにより、逆さまの状態でセーフティーゾーン外に弾き飛ばされた後、タイヤバリアとフェンスの間に挟まれる様子が確認されている。衝突したRussellは、赤旗中に即座にクルマから降りてGuanyuの安全を確認しに走り寄ったという。Russellは「これまで見た中で最も恐ろしいクラッシュのひとつ」と語り、さらに「あの位置で立ち往生して、どうすることも出来なかったのはひどかった。バリアと金属フェンスの間にスペースがあり、Guanyuはそこから動けなくなり、どこへも逃げれなくなった。やはりこういう事からF1の安全性について僕らは学ばないと」とコメントしている。
2018年に“Halo Safety System”が初めて導入された際、このコックピット保護システムはドライバーの視界を妨げ、視覚的にも見栄えが悪く、オープンコックピットレースのコンセプトに反する、という理由でLewis Hamilton(ルイス・ハミルトン)やMax Verstappen(マックス・フェルスタッペン)などのドライバーや多くのファンから批判を浴びていた。しかし、ただでさえ恐ろしい事故が致命的なものになるのを防いだのだから、その重要性は証明されたようだ。
Guanyuは救急医療センターに行った後、自身の『Twitter(ツイッター)』のアカウントから「大丈夫、異常なし。今日は“Halo”に救われました。みんな、優しいメッセージをありがとう」と投稿した。懸念される極限のスポーツだけに安全性が高まるのは大いに結構なことなので、今後更なるプロテクションシステムの進化に期待したい。
I’m ok, all clear. Halo saved me today. Thanks everyone for your kind messages! pic.twitter.com/OylxoJC4M0
— 周冠宇 | Zhou Guanyu 🇨🇳 (@ZhouGuanyu24) July 3, 2022
F1 accident at the British Grand Prix today
Zhou Guanyu gave an update after the crash that he is OK 🙏
(via @Taaaanxo) pic.twitter.com/RSXXPys9RY
— Bleacher Report (@BleacherReport) July 3, 2022
George Russell and Zhou Guanyu have been involved in a big crash!
Russell is fine and out of the car… though Zhou’s car rolled over. Hopefully he’s uninjured. pic.twitter.com/TPcGbGk6cT
— Sky Sports F1 (@SkySportsF1) July 3, 2022