伝説のレーシングカー Ferrari 410 Sport Spider がオークションに登場
ファン・マヌエル・ファンジオ、キャロル・シェビーがドライブした伝説の一台

1955年に製造された「Ferarri(フェラーリ)」410 Sport Spiderが、8月18-20(現地時間)に米カリフォルニア州モントレーで行われる「RM Sotheby’s(RMサザビーズ)」オートオークションに出品されることになった。
4.9L V型12気筒エンジンを搭載したこのイタリア製レーシングカーは、伝説のF1ドライバーJuan Manuel Fangio(ファン・マヌエル・ファンジオ)が、1956年に地元アルゼンチンで行われた「ブエノスアイレス1000kmレース」でデビューさせたものだ。
その後、John Edgar(ジョン・エドガー)に売却され、1956年から1957年にかけては、これまた伝説のアメリカンレーシングヒーロー、Carroll Shelby(キャロル・シェルビー)が“Team Edogar(チーム・エドガー)”のドライバーとしてハンドルを握った。当時Shelbyは、この車で他のどのマシンよりも多くの勝利を収めたと記録されている。
いわゆる「Ferrari」を象徴する赤い車体は、同社草創期に数多くの魅力的なボディデザインを生み出してきたSergio Scaglietti(セルジオ・スカリエッティ)によってデザインされ製造した数少ない車両のひとつ。オリジナルの燃料タンクには、シェルビーが “Mr.Ferrari told me that this is the best Ferrari he ever built(ミスター・フェラーリは、これが私の作った中で最高のフェラーリだと言った)”と記した文字が刻まれている。
その後1960年代にサーキットでの戦いから退いたこの車は、売却証書、シェルビーがこの車で初優勝したときの優勝トロフィー、そしてEnzo Ferrari(エンツォ・フェラーリ)から送られた一通の祝電まで添えられて販売される予定だ。「RM Sotheby’s」はオークション前の見積もりを出していないが、ただ言えるのは、この410 Sport Spiderが8桁のドル(約13億6千万円以上)で取引されても少しも不思議ではない、ということだ 。ちなみに過去最も高い値段で落札された車両は、1962年に製造された「Ferrari」250GTO(シリアル番号3413GT)で、場所は同じく2018年8月に開催された「RM Sotheby’s」オートオークション、金額は4,840万5千ドル(約65億8千万円)であった。
この美しいスパイダーボディの「Ferrari」が当時活躍する姿を織り交ぜた映像をご覧いただき、もっと詳しい内容が知りたいという方は、「RM Sotheby’s」のウェブサイトで直接確認してみよう。