Tesla が米カリフォルニア州で仮想発電所網を構築中
災害時の停電などの緊急時に役立つことが期待される未来志向の電力供給システム
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「Tesla(テスラ)」は、米カリフォルニア州との提携により、緊急時に州の電力網へ余剰エネルギーを送るためのプログラム参加者を募り、送電された際に報酬を支払うという新しいプロジェクトを開始した。
“Visual Power Plant(仮想発電所)”と名付けられたこの新プロジェクトは、カリフォルニア州の電力会社「PG&E(パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック)」と組んで行われるもの。対象となるのは「Tesla」の提供するPowerwall(パワーウォール)と呼ばれるホームバッテリー所有者で、“Visual Power Plant(ビジュアル・パワープラント)”に加入すると、送電網が緊急支援を必要とする時にバックアップされた予備電力が自動的に「PG&E」へ供給される、というものだ。
このプログラムに参加したPowerwallの所有者は、エネルギーに関する警報、緊急事態を発令された時などに供給された電気の報酬を1kw(キロワット)/hごとに2ドル(約270円)で受け取ることができる。緊急事態発生前〜発生中は、スマートフォンなどにプッシュ通知でイベントの開始・終了予定時刻が通知され、イベントが終了すると、各Powerwallは自動的に通常運転に切り替わる。また、長期停電に備えて十分なエネルギーを維持しながら供給されるので、これにより自宅が停電に陥る心配はない。
「Tesla」は「世界最大の分散型蓄電池ネットワークの一員となり、カリフォルニアのエネルギーをクリーンで信頼性の高いものにする手助けをしてください」との声明を発表している。温暖化の影響による災害などで心配される電力供給網。残念ながら日本では本サービスは受けられないが、この未来志向の電力供給システムが気になる方は「Tesla」のウェブサイトで詳細を確認してみよう。