AirTag を悪用したストーキング行為により男性が殺害される
浮気を疑った自称恋人の女性が米インディアナ州に住む男性をAirTagで追跡後に車で轢いて殺害

鍵や財布、バッグなどの自分の持ち物につけておくだけで、それらを紛失した場合にiPhoneの『探す』アプリで追跡可能となる「Apple(アップル)」の落とし物トラッカー AirTag。2021年4月に発表されてから、その画期的な機能を悪用したストーカー事件がアメリカ国内で多発していることでも知られているが、6月3日(現地時間)、インディアナ州に住む男性がAirTagよって追跡され、殺害されるという恐ろしい事件が巻き起こった。
この男性と同居していたと語る自称恋人の26歳女性 Gaylyn Morris(ゲイリン・モリス)被告は、ある夜に男性が自宅に帰ってこなかったことから長らく浮気を疑っており、AirTagを男性の車の後部座席に忍ばせて位置を把握。その情報を手掛かりに、インディアナポリスにあるパブへと急行し、男性と女性が一緒にいるところを見つけ出した。Morrisは空のビール瓶を振り回しながら相手の女性に襲いかかり、男性に取り押さえられたことで激しい言い合いへと発展。店員にその場を去るよう伝えられ、しばらくしてから店外へと移動した後、車に乗り込んで男性を何度も車で轢いたという。
なお、警察が現場に到着した際、男性は既に車のタイヤに巻き込まれた状態で、間もなく死亡が確認されたとのこと。Morrisは現在殺人罪で起訴されており、6月23日(現地時間)に裁判が行われる予定だ。「Apple」によると、AirTagは不要な追跡から保護するよう設計されているそうだが、このアクセサリーを悪用したストーキングの例はこれまでにも多く報告されており、オハイオ州では既に取締法案が議会へと提出されている。