FARFETCH が YOON に訊く AMBUSH 2022年春夏コレクション
『FARFETCH』が保有する「New Guards Group」傘下ブランドへのインタビュー特集第3弾
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世界中のラグジュアリーファッションを取り揃えるマーケットプレイス『FARFETCH(ファーフェッチ)』。同社が保有する「New Guards Group (ニューガーズ グループ)」は、〈Off-White™️(オフホワイト)〉をはじめ、〈Palm Angels(パーム・エンジェルス)〉、〈Heron Preston(ヘロン プレストン)〉〈Marcelo Burlon County of Milan(マルセロ ブロン カウンティ オブ ミラン)〉など、数々の人気ブランドを運営している。このたび『FARFETCH』は、そんな「New Guards Group」傘下のブランドに対し、それぞれ異なるアプローチでインタビューを敢行。『HYPEBEAST』では、3度にわたりその魅力を伝えている。
〈Palm Angels〉のクリエイティブ・ディレクター Francesco Ragazzi(フランチェスコ・ラガッツィ)、〈Off-White™️〉のチーフ・クリエイティブ・ディレクター兼創業者のVirgil Abloh(ヴァージル・アブロー)と過去にチームアップを果たした次世代クリエイターへのインタビューに続く第3弾は、YOON(ユン)とVERBAL(バーバル)による〈AMBUSH(アンブッシュ)〉。本ブランドは、2002年に設立された〈Antonio Murphy & Astro(アントニオマーフィー&アストロ)〉のセカンドラインとして2008年にスタートし、その実験的なジュエリーデザインで国内外から注目を浴び、その後2015年からはレディ・トゥ・ウェアのコレクションも発表。2017年には「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)」による「2017 Young Fashion Designers Prize」の最終選考に選出される他、2022年秋冬シーズンにはミラノ・ファッションウィークでのランウェイショーデビューを果たすなど、その独自のクリエイションで業界からも熱い視線を集めている。以下の内容を一読し、その他の詳細が気になる方はぜひこちらをチェックしてみてほしい。
FARFETCH:2022年春夏コレクションのテーマである“都市からの逃避”について詳しく教えてください。
YOON:“エスケープ”、つまり逃避というのは、私のように都会で生活する人間にとっては必要不可欠です。さまざまな流れの中心にいてプレッシャーを受け続ける状態から少し距離を置き、最適なバランスを見つけるんです。もちろん、物理的に移動するという手もあるけれど、ファッションの素晴らしいところは、それを纏うことによって精神的に逃避ができるところ。皆さんにとって、今回のコレクションがそうした役割を果たすことを願っています。
今シーズンは、ブランドがコレクションを見直す節目でもありました。新しい三つのライン、 “AMBUSH WKSP”、“AMBUSH ARTISANAL”、“AMBUSH WARDROBE”は、どういった位置付けなのでしょう?
すべて同じAMBUSHファミリーに属しています。“ARTISANAL”と“WARDROBE”はより洗練されているので、年上の兄か姉といったところ。それに対して、“WKSP”は若くて活発な年下の弟、妹みたいな感じでしょうか。
アイテムをデザインする際、特定のミューズを思い描くことはありますか?特に、2022年春夏のインスピレーション源があれば教えてください。
特定の人物というより、時間をかけて集めた抽象的なイメージのコラージュにインスピレーションを受けますね。私にとって、コレクションの制作はコラージュの作業に似たもの。自然の風景や、テクスチャーについての考察などもたくさんあります。
今回のコレクションの中でも特にお気に入りのピースはありますか?また、その理由をお聞かせください。
素材の快適さには本当にこだわったので、今持っているアイテムのどんなものとも合わせられると思いますよ。“WKSP”ラインをメインのコレクションと組み合わせれば、どんなオケージョンにも対応できます。
今回のコレクションにおいて、技術的なこだわりや機能性などで特に注目すべきディテールなどはありますか?
自然にインスパイアされた織布が、グラフィカルな質感やボリュームをコレクションに添えています。自然界は、遠くから見ると有機的なのに、シンメトリーな図形が繰り返すことで1つの形を作っていますよね。そのようなディテールを多く取り入れています。
2022年秋冬のショーはどのようなものになりましたか?
初となるミラノでのランウェイショーは、ブランドの新しい章を開くものとなりました。デジタルの領域が広がっているからこそ、現地でのショーの重みが増す。デジタルとフィジカルは、両方が共存するべきですね。