Interviews:『今際の国のアリス シーズン2』山崎賢人 & 土屋太鳳
前作の反響に対する感想や最新シーズンに向けた意気込みを伺った
いよいよ12月22日(木)に公開される『Netflix(ネットフリックス)』オリジナルドラマシリーズ『今際の国のアリス』のシーズン2。約2年前の2020年12月にローンチされた前シーズンは、70カ国以上でトップ10入りを果たし、『イカゲーム』や『ペーパーハウス』など、非英語作品が世界を席巻する中、日本のエンタメの底力を見せつけたと言えるだろう。
元の世界に戻るために“今際の国”の謎を追いかけるアリスとウサギは、続編において前作を上回る難易度とスケールの“げぇむ”に挑む。ダブル主演の山﨑賢人と土屋太鳳をはじめ、村上虹郎、三吉彩花、桜田通、朝比奈彩、仲里依紗らはシーズン1から続投となるが、今作では山下智久、恒松祐里、磯村勇斗ら新キャストも登場。そして、本予告の映像とキーアートもお披露目され、シーズン2への期待が高まっているが、本稿では、主演の両名それぞれに実施した単独ミニインタビューをお届け。前作の反響に対する感想や最新シーズンに向けた意気込みを伺った。
Hypebeast:シーズン1は世界各国で大ヒットされましたが、これまでに実際に海外からの反響を感じる機会はありましたか?
山崎:自分のやっているInstagram(インスタグラム)アカウントに、いろんな国の方からメッセージがあったり、あとは海外に行った友達から「日本だと今アリス面白いよね」っていう話を聞いたよって言れたりとか、そういったことを通じて、実感がすごく湧くというか海外での反響を感じますね。
土屋:私もInstagramでコメントいただいて、それを翻訳機を通して読んだときに「この作品は世界で見ていただけたんだ」という感覚はありました。ただコロナ禍だったので、なかなか間近で反響を感じられないというか、お客さんと共有できたりができなかったので、先日やったNetflixのイベント TUDUMでは日本のお客さんもいて、とても嬉しかったです。
日本の作品でありながら、世界で同時に視聴者を持つというのは、他のテレビドラマや映画作品とは違った体験かと思うのですが、そういう観点から、シーズン2を取り組む上で特別に意識された点などございますでしょうか?
Y:シーズン1でアリスがすごくたくさんの人に観てもらって、楽しんでもらえたっていうのを肌で感じていたので、シーズン2に挑む時はプレッシャーもありました。でも、1を超えるというかさらに面白いものが撮れるという自信がみんなありました。なので自信を持ちつつ、ワクワクしながら1個1個に丁寧に撮影して、早く届けたいなという気持ちだったと思います。
T:言語が違うだけでそんなに変わらないと思うんですよね。ひとりひとり人生を生きていく上で足掻いていることってそんなに差はないと思っていて、周りには家族、親がいて子供がいて、代々継がれていくわけじゃないですか。その中で学校行って、会社に行ってってそんな環境の中でみんな必死で生きている。その人生の仕組みみたいなものが、今際の仕組みと似ていて、とてもリアルに感じることができる。だからそんな世界に繋がるからっていう感じではないですけど、規模感というのはセットで大きく変わってくるので。あとはお茶場って、お菓子が置いてあったりとかコーヒーが置いてある場所なんですが、それがより大きいからスタッフさんたちは嬉しかっただろうなと思います(笑)。
今回から出演されてる山下さんは海外でも積極的に活動されていますが、そういった新しいキャストの方から学ぶことや刺激になることはありましたでしょうか?
Y:山下さんはキューマという役を演じられていますが、ご自身の生き様がキューマの生き様と重なっている感じがしました。自分よりもかなり前からこの業界で活躍されてて、いろんなものを経験して、いろんな思いがあって多分走り続けている人だと思うので、そういう山下さんから発せられるキューマのセリフはすごく説得力がありましたし、それ以外の空き時間とかに話す内容とかもすごく楽しかったですね。
T:もちろんあります。新しいメンバーの方々は割とみんな撮影以外は楽しく話したりとか、同じテントの中でふざけ合ったりとかっていうことをしていたんですけれども、山下さんは私が小さい頃から見ていた方でたくさんのエンターテイメントを届けていた方なので、まずは「本物だ!」って思いました(笑)。お芝居に関しては『今際の国のアリス』って割とそれぞれのキャラクターが立ってるんですよね。だけどとてもナチュラルに演じられていて、これが山下さんの魅力なんだって思いました。作りすぎない・ナチュラル、けれど映像でできたときにめちゃくちゃオーラがある。すごく感動しました。
撮影現場での裏話というか、現場でのユニークなエピソードなどありますでしょうか(ネタバレのない範囲内で)。
Y:サバイバルゲームで作品の空気は結構ピリッとした感じだと思うんですけど、みんなシーズン1で乗り越えてきたメンバーなので、再会したのがすごい嬉しくてみんな仲良くて和気あいあいとしながら楽しく、やる時はしっかりとやってという感じでした。キューマが出てくる“すうとり”とかは真夏でめちゃめちゃ暑くて、コンテナなんで日陰が少ないんですね、だから暑さとの戦いでもあって特に山下さんとか裸なので、足の裏がまず暑くて、寝っ転がるシーンとかもあって、だから勢いの凄い冷却スプレーでばーって地面を1回凍らせてから寝っ転がって……みたいなのやったりとか、凄い撮影だなと思いました。
T:撮影技術が上がっているからこそ、CGが多いんですよね。私と山崎賢人くんが灰色の人間になる時があって、CGで宇宙にいる空間を表すみたいな。その時の灰色の私たち、僕たち、俺たちみたいのが妙にサバイバルの物語で深刻だからこそ、めちゃくちゃ笑えて。撮影しているのに笑いが止まらないとかよくありました(笑)。シュールですよね。そこにCGが付いてくれれば分かるけど、スタッフさん方も緑のスーツ着て顔も緑で何かを運んでて、めちゃくちゃ笑えましたね(笑)。
最後にシーズン2の見所を教えてください。
Y:シーズン1で“今際の国”ってものが何なのか、なんでこういうゲームをやらされているのかっていうのが1番気になっているところだったと思うんですけど、その答えが最後には分かるので、そこに向かって楽しんでもらいたいですし、アリスとしてはとにかくその答えを求めて、明確な意思を持ってゲームに挑んでいくので、そのアリスの成長も見てほしいです。本当にキャラクター1人1人が魅力的なので、それぞれの生き方だったり、人生観だったり、そういうものがすごく心に響くことがたくさんあると思います。映像の迫力ももちろん凄いんですけど「生きるとは?人生とは?」を問いかけてくれる内面的な部分もちゃんと感じて楽しんでもらえたら嬉しいですね。
T:この作品は見る人の心をつなげる力がある。さっきと重複してしまいますが、人生の仕組みと今際の仕組みっていうのは似ていて、とてもリアルに感じることができると思います。撮影技術であったりセットであったり、よりエネルギッシュにパワーアップしていますので、ぜひいろんな場所で、世界の色んな場所で楽しんでいただけたらと思います。