3名の日本人デザイナーが “Hypebeast100 Next” を受賞
〈PROLETA RE ART〉のPROT、〈M A S U〉の後藤愼平、〈BoTT〉のTEITOが選出
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先日アナウンスされた『Hypebeast』の年末恒例企画 “Hypebeast100”。これは、ファッション、アート、音楽など『Hypebeast』を取り巻くカルチャシーンにおいて、目覚ましい活躍を見せた重要人物たちを100組選出するものだ。今年は“Hypebeast100”と“Hypebeast100 Awards”に加えて、“Hypebeast100 Next”を新設。“Next”という名称の通り、ローカルのシーンで大きな躍進を遂げた次世代デザイナーらをリストアップするもので、日本からは〈PROLETA RE ART(プロレタ リ アート)〉のPROT、〈M A S U(エム エー エス ユー)〉の後藤愼平、〈BoTT(Birth Of The Teenager)〉のTEITOが選出されている。
ヴィンテージデニムを独自の手法で再構築する〈PROLETA RE ART〉は、加工デニムの最高峰ブランド。その唯一無二のスタイルは海外セレブらの間でも高い人気を誇り、今最も“Hype”なブランドと言っても過言ではない。コレクション毎に進化する〈M A S U〉は、満を持して2023年春夏シーズンの「Rakuten Fashion Week TOKYO」に初参加。後藤氏は去る3月に『Hypebeast』のポッドキャストチャンネル『HYPEBEAST RADIO JAPAN』にも出演した。次世代の国内ストリートシーンを代表するブランド〈BoTT〉は〈UMBRO(アンブロ)〉〈Reebok(リーボック)〉をはじめとする多くのコラボレーションを発表し、今年は新たなファン層にアプローチできた1年だったと言える。
本稿では、そんなデザイナー3名の受賞コメントをご紹介。
PROT
2022年は新たな飛躍の年だったかと思いますが、振り返ってみていかがでしたか?
2021年に正式にブランドとしてスタートし、全ての作品を自宅兼アトリエで、私とパートナーが手作りで作っていて、このような小規模な取り組みがここまで世界中の方々に認知されるとは正直想像していませんでした。作品のデザインと製作のみに全ての労力を費やしているため、発信はInstagram(インスタグラム)でしか行っていなく、ほとんどが物撮り写真のみです。一昔前のSNSやスマホが無い時代でしたら、いくらこだわったものを作っても、認知してもらう手段が無く埋もれてしまったアーティストや作品がたくさんあったのではと思います。SNS全盛の時代で多くの方々に知って頂けるプラットフォームがあり、本当に良かったと思います。
今後は、より海外マーケットが重要になってくるかと思いますが、日本のブランドとして、どういった部分(ブランドならではの特色)を打ち出していきたいですか?
日本人の気質といいますか、良い意味で“オタク”的なこだわりや研究に没頭して素晴らしい成果物を生み出せることが日本のカルチャーの良い部分だと思っています。自分もそういった“オタク気質”な部分が昔から強くあり、子供の頃はテレビゲームをやり込んだり、漫画のキャラクターの模写などに没頭していました。美術大学を経てファッションの道で生きていますが、私の作品の重要な要素である“経年変化の美学”は非常にマニアックでニッチな世界で、美術やファッションの感覚だけでなく、子供の頃から培ったオタク的な気質の部分でディテールや加工感の追求を諦めずに取り組むことができていると思っています。私とパートナーのみで手作りで作っているのは、全ての個体の細部まで目が行き届くし、少しでも違和感があれば修正を重ねることができるからです。それが私の作品の一番の特色です。マーケティングの部分は正直疎くて、こういった売り方、打ち出し方をしたいなどというこだわりは特に無いのですが、生活の全てを費やして製作した作品が、より多くの人の目に触れ、本当に欲しいと思ってくださる方に届けば、それ以上望むことはありません。
2023年に向けたご予定を教えてください。
2023年はコラボレーションの予定があり、私たちだけでは作れない、新鮮な作品や表現を楽しんでいただけるよう準備していますので、期待していてください。コラボレーション以外でも、新しいコンセプトやデザインをいくつも考え、実験していますので、形にするのが楽しみです。
後藤愼平
2022年は新たな飛躍の年だったかと思いますが、振り返ってみていかがでしたか?
9月に初めて東コレ(Rakuten Fashion Week)でショーを行ったことが2022年のハイライトです。好評だったおかげか国内はもちろんのこと、海外からのリアクションも増えました。次のステップに進むための手応えを感じましたね。クリエイション面も含めて次へのreadyと言える1年になったかなと思います。
今後は、より海外マーケットが重要になってくるかと思いますが、日本のブランドとして、どういった部分(ブランドならではの特色)を打ち出していきたいですか?
私は海外経験がほとんどありません。なので海外マーケットの感覚を本質的には理解出来ないと思っています。だからこそ日本のカルチャーに揉まれながら育った自分の目線や感覚を信じたい。優しさやユーモアや憧れから生まれてくる服たちを1人でも多くの人が気に入ってくれたら嬉しいです。あとは国内で生まれつつある熱狂を伝えたいです。これだけ愛されてるブランドなんだという事実を知って貰いたいですね。洋服単体だけでなく、それを取り巻く環境もひっくるめてブランドの武器だと思っています。あとはこれらをどう伝えるのか、いま時間を掛けて練っていることです。
2023年に向けたご予定を教えてください
1月に初めてパリで展示会を行います。日本で出会ったように、パリでも新しい仲間に出会えたら嬉しいですね。
TEITO
2022年は新たな飛躍の年だったかと思いますが、振り返ってみていかがでしたか?
2022年はBoTTとして新たなことに挑戦したり、たくさんのコラボをリリースできてブランドとして急成長できた1年になりました。年始のUMBROから始まり、Larry Clark(ラリー・クラーク)やReebok、BlackEyePatch(ブラックアイパッチ)そしてアーティストとの取り組みでLANYやYeekといった今までは想像できなかったブランドやアーティスト達とコラボレーションすることができました。そして自分自身も以前よりさらにBoTTというブランドに集中して活動することができたことも大きいです。
今後は、より海外マーケットが重要になってくるかと思いますが、日本のブランドとして、どういった部分(ブランドならではの特色)を打ち出していきたいですか?
BoTTの特徴はグラフィックや洋服のシルエットにあると思うので、そういった部分は変わらずに続けて行けたらと思います。日本ブランドといえばクオリティが高いイメージを海外の人は持っていると思うので、しっかりとクオリティも保ちつつグラフィックの強みを洋服で表現したいです。
2023年に向けたご予定を教えてください。
年明けに初めてパリファッションウィークで展示会をします。正直BoTTはまだまだ成長過程ですが、今のBoTTを見てもらえる良い機会だと思っていてどんなリアクションがあって何がこの先必要なのかを感じて経験してきたいです。他にも来年はすでにたくさんのコラボが控えているので、楽しみに待って頂けたら嬉しいです。