Porsche がパリダカ仕様の 911 Dakar を発表
限定2,500台そして80年代のラリーカーをオマージュした塗装もオプションで登場
ドイツのスポーツカーブランド「Porsche(ポルシェ)」が、80年代に活躍した同社のラリーカーをオマージュして作られた究極のオフロードスポーツカー 911 Dakarをロサンゼルスオートショーで正式に公開した。
911 Dakarの心臓部には最高出力480PSと最大トルク570N・mを持つ3リッター6気筒ツインターボが収められ、重量増加やタイヤの制約にもかかわらず、静止状態からわずか3.4秒で時速100km/hに到達するという十分すぎるパワーを発揮する。
さらに車高は50mmアップし、ハイレベル・オフロードモードではさらに30mm上げることができ、この状態でも時速170kmまでの走行が可能だという。これは特別に開発された「Pirelli(ピレリ)」製オールテレーン(全地形対応)タイヤと大幅に改良されたシャシーとが連動し、厳しい条件下での走行を可能にするようだ。オールテレーンタイヤの関係で最高速度は240km/hに抑えられているが、この911は砂漠の丘を軽々と越えていけるだろう。
「Porsche」にとって「Paris-Dakar Rally(パリ・ダカールラリー)」はDNAの一部であり、1984年のレースでは砂漠仕様に改造された911で優勝すると同時に、現在に至る「Porsche」に採用されている全輪駆動の911プラットフォームへの道を開いた。そのためこのクルマには、上の画像のように1984年の優勝車からインスピレーションを得た“ラリー・デザイン・パッケージ”がオプションで設定されている。
しかしこのクルマに施されたのは単にノスタルジックな塗装だけではない。ボディや足回りの強化、オプションのカーボンファイバー製ルーフ、911 GT3から流用したカーボン強化プラスチック製フロントフード、薄型ガラス、バケットシート、固定式リアスポイラーなど。そのほか、補助ヘッドライト搭載のルーフバスケット、ルーフテント、ロールバー、6点式シートベルト、消火器など、たくさんのオプションが用意されているようだ。
また、911 Dakarの“スポーツクロノパッケージ”には、さらに2つの特別なパフォーマンス設定が含まれている。グラベル、マッド、ウエットグラスに対応するラリーモードと、砂丘や大きな石だらけの苛酷なルートに挑むオフロードモードで、緩い地面でのラリーステージで完璧なスタートをものにする、ラリーローンチコントロールも備わっている。
2,500台のみ生産される911 Dakarは「Porsche」の公式ウェブサイトで公開されており、価格未定となっているが、欧米での価格は諸費用込みで220,020ドル(約3,080万円)からとの情報が寄せられている。ご購入を検討する前に、まずは下の公式映像でその走りを確認してみよう。