Interviews:デザイナー 三原康裕が語る FILA x Maison MIHARA YASUHIRO のコラボレーションについて

コラボレーションの経緯や注目のスニーカー FM1の制作背景を紐解く

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Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)〉がイタリア発祥のスポーツブランド〈FILA(フィラ)〉とのコラボレーションライン “FILA x Maison MIHARA YASUHIRO”を発表。

両者初のコラボレーションでは、テニスウェアという〈FILA〉のルーツに立ち返る。当時の常識を打ち破ったカラーコンビネーションやデザイン要素に〈Maison MIHARA YASUHIRO〉の得意とする解体リメイクの手法を取り入れ、“楽しさ”や“トレンド感”がプラスされた温故知新なアパレルが多数並ぶ。〈Maison MIHARA YASUHIRO〉といえば、シューズに焦点を当てた新ストア『MY Foot Products』も記憶に新しいが、今コラボでは〈FILA〉の定番モデルであるT1をベースにしたスニーカー FM1もラインアップ。T1のベーシックなシルエットを大胆にアレンジし、ジョギングやトレーニングシューズの凸凹したアウトソールを着想源としたユニークなLEGOブロック調のソールを搭載している。“FILA x Maison MIHARA YASUHIRO”のローンチにあたり、『HYPEBEAST』ではデザイナーの三原康裕にインタビューを敢行。コラボレーションの経緯やコレクションの制作背景などを伺った。

コラボレーションを行うことになったきっかけを教えてください。

FILA側から連絡があって、コラボレーションを提案されました。少し検討してお返事させていただいた形になりますね。

コレクションのテーマやコンセプトをご説明ください。

テーマは“Empowered by elegance(エンパワード・バイ・エレガンス)”となります。スポーツブランドと仕事をする中で、なぜエレガンスという言葉を使ったかというと、スポーツファッション=ストリートファッションと捉えられることが多いと思いますが、スポーツっていうのは紳士的であったり、ストイックであり、本来は品のある世界だと思うんですよ。FILAというのはイタリア発祥のスポーツブランドなので、元々上品なスポーツブランドという印象がありました。昨今のブランドイメージではなく、FILAのアーカイブからコレクションを構築していった形です。実際に現地のFILAアーカイブスタジオに足を運んで、色であったり、パターンであったり、グラフィックであったり、アーカイブを見て、それらをインスピレーションとしました。

では、エレガンスという言葉が先にあったわけではなく、FILAのアーカイブを見ていく中で出てきたというわけですね。今回のコレクションはアイテムの量も多いですね。

実はこれでもだいぶ絞った形にはなるのですが(笑)。メンズとレディースのアパレルとスニーカーがあります。エレガンスを“トラッド”であったり“フェミニン”であったりとは捉えてほしくなくて、もっとメンテリティ的な意味合いで捉えたかったんです。だからある意味、クラシックにはない柄とかディテールが入ることで、バランスが取りやすかったと思っています。

キーアイテムはございますか?

やっぱりスニーカーですかね。第1弾なので楽しんで作りました。個人的にはクラシックなスニーカーが好きなので、T1というモデルをベースにちょっと歪なスタイルにアレンジしました。かかとを出したりしているのですが、これは接地点を最大限取ろうという意図があって、デザインだけでなく機能的なことも考えて遊んでみました。他ブランドとのコラボレーション自体は20年近くやっているのですが、最初の頃は僕も若かったので、肩の力が抜けなかったというか、楽しめなかったのですが、今回のFILAは肩の力を抜いて楽しんでやれましたね。

フィラ ミハラヤスヒロ Interviews:デザイナー 三原康裕が語る FILA x Maison MIHARA YASUHIRO のコラボレーションについて

FILAといえば、他にもたくさんのモデルがありますが、T1を選んだ理由は?

新しいモデルは見てて面白いのですが、僕は履かないかなと(笑)。どちらかというとクラシックなスニーカーが好きなんですよ。ハイテクモデルは見たり、ちょっと履く分にはいいんだけど、自分の中では愛着が持てないというか。最前線のパフォーマンススニーカーは注目しているのですが、自分の中で響くものとは少し異なるかなと。実際にスポーツをするなら話は別だけど、日常で履くぐらいなら軽くウィットに富んだぐらいがちょうどいいのかなって。T1をモチーフにはしているけど、ソールはテニス用ではなくジョギングタイプを変形させたような形なんですよ。ソールひとつ取っても色んなエレメンツが盛り込まれているんです。人によっては僕が過去に別ブランドと手がけたスニーカーに似てるなって感じる人もいるだろうし、僕も実際「ちょっと似ちゃったな」って思ったりもしてるんですよ(笑)。でも仕方ないかなって(笑)。

ソールはいちから設計されているんですよね?

(ミッドソールを指して)ここの部分はコンピューター上では出しづらかったから、粘土を使ったりして。フューチャリスティックな要素って、実はレトロなデザインとも相性良いんですよ。スニーカーの世界ってどこがレトロでどこがトレンドか境界線が曖昧だったりするのですが、僕は表現したいのは“モヤっとした感じ”なんですよ。新しくもあり古くもあるような。今回のコラボで一番最初にデザインしたT1は、潔く結構シンプルだったんですよ。ただ、それを期待されてないだろうなと自分で思ってしまったんですよ。スポーツブランドとファッションブランドのコラボレーションって、ダブルネームであったり、素材や色を変えたり、元のモデルをあまり弄らないというか、そうなってしまうと他のコラボレーションとあまり変わらないなと。言い方が悪ければ、化学反応も何も起こらず、ただのマーケティングだけになってしまう。だからFILAぽくないことをやらないと、面白さも出ないし、自分たちにとってもFILAにとっても化学反応を起こさないと。2つのブランドが一緒に何かを作るとなると、可能性が広がることをお互いやっていかないと意味がないんじゃないかと、僕らのスタッフも思ってますし、自分自身も改めて感じましたね。

カラーリングはシンプルなものになっていますね?

コラボレーションする中で、色で勝負するっていうのに飽きちゃったというか、少し落ち着きたかったのですかね(笑)。1980年代〜90年代初頭は変わったカラーリングのモデルが多かったのですが、カラーリングにあまり力を入れてしまうと、その時代の匂いがしちゃうというか、僕はホワイトにグリーンみたいな正統派な色合いが実は好きで。

FILAといえば、テニスもそうですが、90年代だとバスケだったり、世代世代によって印象も違うと思いますが。

違うと思いますね。今の子たちからするとスポーツのイメージはないかもしれないですね。実際に何人かに聞いてみても、スポーツブランドっていうのはわかるけど、何に特化してるかはわからないというか。ダンサーが着てたりとか、普段着的な印象が強いかもしれませんね。

その中で、三原さんのFILAに対する個人的な思い入れやエピソードはありますか?

80年代のFILAってアヴァンギャルドなスニーカーが多くて、僕ににとってのFILAって、洗練されたスポーツブランドというよりかはデコラティブなイメージなんですよね。実際にアーカイブを見せてもらった際も、その時代にデザイナーが何人いて、どういったことからデザインのインスピレーションを得てたなど聞いたりしてると、かなりアヴァンギャルドなスポーツブランドだったなというのがわかったんですよ。当時を振り返れば、FILAっていうのはテニスウェアがメインでスニーカーが弱い。だからこそ逆に言ったら、ウェア以上にスニーカーでイノベイティブなことにチャレンジしていた時期があったようで。それを聞いた時に、自分が知ってるってFILAって、その時代のユニークなことに挑戦していたブランドだったということがわかって、気が楽になったかな。僕がコラボをやる上で大事にしているのは、そのブランドが過去を否定していないということ。逆に(過去に)敬意がないと、コラボもできないです。その点で自分の中で結び付いたんですよ。今回はT1をベースにしているけれど、デコラティブな要素は過去のFILAからインスパイアされてて、アーカイブを見てる中で、実はその時点でデザインは頭の中で出来上がっていたんですよ。先ほどお伝えしたように、シンプルなデザインも描いてみたんですが、第1弾はこれでいこうという形になりました。

フィラ ミハラヤスヒロ Interviews:デザイナー 三原康裕が語る FILA x Maison MIHARA YASUHIRO のコラボレーションについて

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