Banksy が英ブリストルの奴隷商人像の投棄に対する作品をアップ
抗議者の銅像の設置を提案
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先日、Black Lives Matter運動に向けた作品を公開したばかりの覆面アーティスト Banksy(バンクシー)が、新たな作品を自身の『Instagram』に投稿した。
「ブリストルの中心にある空の台座をどうすればいいと思う?」という問いかけが添えられた作品は、銅像を4人で引き倒そうとしているデモ隊の様子を描いたもの。この作品は、先日Banksyの故郷であるイギリス・ブリストルで、人種差別に反対する抗議デモの参加者が、17世紀に奴隷貿易で巨万の富を築いたEdward Colston(エドワード・コルストン)の銅像を引きずり倒し、川に投げ捨てられたことを表したもの。このデモでの行為に対して、Priti Patel(プリティ・パテル)内相は「破壊行為や無秩序は絶対に受け入れられない」と非難し、警察へ捜査を求めた。しかし、地元ブリストルでは銅像の撤去をめぐる議論が長年続いており、同市長のMarvin Rees(マーヴィン・リース)は「この銅像は人道への侮辱を表すものだと、そう感じた人たちの声を聞くのは大事なことだ」とデモ隊への理解を示した。
この行為に対して英国内でも賛否が別れる中、Banksyは投稿の中で以下のようなメッセージを投げかけている。「コルストンの銅像がなくなって残念に思う人も、そうでない人も納得するアイデアを示そう。私たちは像を水中から引き揚げて台座に戻して、(首に縄をかけて引きずり倒そうとする)抗議者の等身大の銅像も一緒に置けばいい。これでみんなハッピー。記念日だ」。
このBanksyの投稿に対して、多くの肯定的な反応が寄せられている。この出来事が象徴するように、Black Lives Matter運動に呼応して、過去の差別行為に対して改めて見直しを促すような動きが世界各地で起こっている。『BBC』は、6月9日(現地時間)にロンドンで18世紀の奴隷商人 Robert Milligan(ロバート・ミリガン)の銅像が破壊され、ドックランズ博物館から撤去されたと報じている。
俳優 Will Smith(ウィル・スミス)がBlack Lives Matter運動に呼応した動画をアップしたのはご存知?