ノミネートすらゼロの The Weeknd がグラミー賞に物申す

「グラミー賞は腐敗したままだ」

ミュージック
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今年で63回目を迎え長らく世界中のアーティストが受賞を夢見る憧れの音楽賞であったものの、ここ数年は白人優遇の黒人差別や女性アーティストの不遇問題などが取り沙汰されることが多くなり、年々権威が失墜しつつある「Recording Academy(レコーディング・アカデミー)」の主催するグラミー賞。2019年から受賞アーティストの決定権を持つ投票メンバーに女性やカラード(有色人種)を増員することで幅広いジャンルのアーティストが脚光を浴びるように改革を推し進め、今年もBlack Lives Matterのムーブメントを受けカテゴリーの名称を変更するなどの対応をとってきたが、まだまだ組織内には差別意識が蔓延っているようだ。

2020年上半期にアメリカで最も売れたアルバムに認定されたK-POPアーティスト BTSの『MAP OF THE SOUL:7』、『Spotify(スポティファイ )』でリリース初日の再生回数が7,460万回と歴代3位を記録した故 Juice WRLD(ジュース・ワールド)の遺作アルバム『Legends Never Die』、多くの音楽メディアで軒並み大絶賛されている女性シンガーソングライター Fiona Apple(フィオナ・アップル)の『Fetch the Bolt Cutters』が“最優秀アルバム賞”にノミネートすらされなかったこと対して抗議したいところだが、本稿では“最優秀R&Bアルバム賞”について触れたい。

というのも今年はAlicia Keys(アリシア・キーズ)やJhené Aiko(ジェネイ・アイコ)、Kehlani(ケラーニ)、Queen Naija(クイーン・ナイジャ)、Summer Walker(サマー・ウォーカー)ら女性R&B歌手が多くの良作をリリースしたにも関わらず、なんと“最優秀R&Bアルバム賞”に女性が1人もノミネートされないという事態に。さらに、『Spotify』における再生回数が16億7,700万回以上という“Blinding Lights”も収録されている『After Hours』をリリースしたThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)すら選外という謎すぎる結果となっているのだ。

当然The Weeknd本人も不満を表しており、『Twitter』では「グラミー賞は腐敗したままだ。僕、ファン、業界に透明性をはっきりとさせる義務がある」と怒りのツイートを見せている。

ちなみにJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)は『Changes』で“最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞”にノミネートされているのだが、同作はR&Bテイストで製作したとのことでノミネート違いを訴えているという。ノミネートされたジャンルが変更されることはないだろうが、気になる授賞式は日本時間の2021年2月1日(月)に行われる。

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