野村訓市の企画によるファッション写真展が表参道 GYRE GALLERY にて開催
20代から石田真澄、30代から小浪次郎、40代から水谷太郎の計3名の気鋭写真家たちを招聘
東京・表参道沿いに立つファッション複合ビル『GYRE(ジャイル)』3Fのギャラリースペース『GYRE GALLERY』にて、野村訓市企画のもとに20代、30代、40代の各世代を代表するファッションフォトグラファー計3名を招聘した写真展が開催。「LOOKIN THROUGH THE WINDOW」と題され、7月20日(土)~8月30日(金)の期間で開催される。
『EYE OF GYRE』から同階の別場所に移転して『GYRE GALLERY』へと名を変え、2019年4月に再始動した同ギャラリースペースのリニューアル第2弾企画となる「LOOKIN THROUGH THE WINDOW」。野村氏が本展開催にあたって招いた写真家たちは、20代から石田真澄、30代から小浪次郎、40代から水谷太郎の計3名。企画には元『GINZA』誌編集長の中島敏子、アートディレクターとしては「((STUDIO))」の峯崎ノリテルが参加。先述の写真家3名が、クライアントワークについて回る様々な制約から距離を取り、“ファッションフォト”という同じテーマの元に撮り下ろした作品が展示される。
写真とは小さな箱についている小さな窓から世界を覗き、瞬間を収めて行く行為。僕らが景色に心を奪われ、 瞬間に感情を爆発させ、笑ったり、泣いたりする時、写真家はその感情を小さな窓から覗き、シャッターを切ることで写真に収める。シャッターを押すのではなく、切る。瞬間を一枚の紙の厚さのごとく切り取り、そこに言葉では語れない物語を表すのだ。生まれてからの家族のスナップ、学校での行事、雑誌で見たファッションや、 ふざけ合う10代の夜。写真はいつも僕らの日常と共にある。自分が生きたという証は、やがてこの世をさる時には、他人の心に残る思い出と写真でしか存在しない。そんな写真というものの価値観はどこにあるのだろう? いい写真と悪い写真。それは画角やライティングみたいなテクニカルなことだけを意味しない。時代とともにいい写真の意味は変わる、特にファッションの世界においては。それはその時代の表情とともに移ろっていく。今のファッション写真とはなんなのだろう? そもそも雑誌で育った40代と、物心ついた頃から写真といえばデジタルの20代。限られたリソースの中で、時代を作る写真を必死に学んだ40代と、あらゆるイメージが氾濫する時代に生まれた20代。今、目の前に一枚の写真があるとして、僕らは同じような価値観で見ているのだろうか?違うのだとすれば今の写真の見方とはなんなのだろう? 同じものをテーマに、それぞれの年代の写真家が小さな窓から覗き、その瞬間を切り取るとき、その裏にどんなストーリーが産まれるのかを僕たちは見たいのだ。 20代、30代、40代という世代を代表するフォトグラファーたちが、クライアントの制約等を離れ、それぞれが思うファッションフォトというものを同じテーマの元に制作し展示する。SNSの全盛において大きくその意味 合いが変わってきたファッションフォトの存在価値、そしてその未来を、現代を生きる新たな世代に提示する。――プレスリリースからの引用
展覧会企画の野村訓市および、本展に参加する写真家の水谷太郎、小浪次郎、石田真澄のプロフィールは以下よりご確認を。その他のアート関連ニュースの数々もお見逃しなく。
LOOKIN THROUGH THE WINDOW
会場:GYRE GALLERY(GYRE 3F)
住所:東京都渋谷区神宮前5‐10‐1
Tel:03-3498-6990
会期:2019年7月20日(土)~ 8月30日(金)
開場時間:11:00 – 20:00
野村訓市
1973年東京生まれ。慶応大学総合政策学部在学中より世界を旅する。世界で約50カ国を旅した経験を活かし、『sputnik:whole life catalogue』の企画編集を行い、世に広く知られるようになる。 ラジオナビゲーター、企業のブランディング、雑誌の企画編集・執筆、アートディレクション・作品の制作、ショップなどの設計、 映画出演とマルチに活躍。 好きな仕事しかしないと決めている彼は、「自分が面白いと感じたことをいかにして多くの人に知ってもらえるか」を常に考えながら仕事しているという。
水谷太郎
1975年東京都生まれ。東京工芸大学芸術学部卒業後、写真家としてファッション、コマーシャルフォト撮影を中心に活動。また写真家活動として多数の展覧会を開催している。2013年、合同写真展「流行写真」を企画。同年11月にはGallery 916にて個展「New Journal」開催。2015年以降、永戸鉄也と の共作「Still Scape」を発表し、2016年、KKYOTOGRAPHIE京都国際写真展にKG+特別展として参加。作品集に2012年『Here Comes The Blues』、2015年『STILL SCAPE』。2017年、UNDERCOVER写真集『Chaos / Balance』を発売し、ローンチイベントとしてBOOKMARC TOKYOにて展示。
小浪次郎
1986年生まれ。写真家。活動初期より8年間、自身の父親を撮影し続け、絶妙な親子の距離感を記録した作品で2010年に富士フォトサロン新人賞を獲得するなど高い評価を得る。これまでに2013年『父をみる』、2014年『personal memory』、2015年『PARADAISE TOKYO』、2017年『GIMATAI』、2018年『Straigt,No chaser』、2018年『SCARS』などの写真集を刊行。 主な個展に2011年「complex and more」、2012年「UK-curtain call」、2013年「Loolong at my father」、2016年「GIMATAI」、2018 年「SCARS」等、グループ展も多数行う。また数々のファッションブランドや雑誌、広告、アーティスト 写真などを手がける。2017年より活動拠点をニューヨークに移す。『The New York Times』や『Interview Magazine』などで作品を発表している。
石田真澄
1998年生まれ。2017年5月自身初の個展「GINGER ALE」を開催。2018年2月、初作品集『light years -光年 -』をTISSUE PAPERSより刊行。主な個展に2018年2月「light years -光年-」、2019年2月「evening shower」、3月「ゆれていて、かがやいて、やがてきえて」、作品集発表後、GINZA、SPUR、装苑、MiLKJAPON、SWITCH、POPEYE、RiCEなど様々な雑誌媒体にて活動。ドラマや映画 のスチール撮影でも幅広く活躍中。 大塚製薬「カロリーメイト」の2018年夏季キャンペーン『部活メイト』の広告や、Softbankの2019年広告「しばられるな」シリーズ卒業編も手掛けている。