Nulbarich JQ と baanai が語るそれぞれの“音楽とアートの存在価値”

〈Audio-Technica〉の新作ワイヤレスヘッドフォンのMVで共演した両者が、クリエイティブに対する熱い想いをディスカッション

テック 

音楽とアートは我々の生活の中に必ず存在する。時には音楽によって感情が左右されたり、ひとつの絵によって思い出が蘇るなど、人それぞれ価値観が違えど、人生を豊かにする欠かせない要素と言えるだろう。

そんな人々の毎日に寄り添うツールとして日本発の音響機器メーカー〈Audio-Technica(オーディオテクニカ)〉より、SOLID BASSシリーズ初となる完全ワイヤレスヘッドフォンが新たに登場。日々さまざまなツールがスマート化していくなかで、特に音へのこだわりやファッション感度の高い人々の定番ともなってきているのが、無駄を削ぎ落としたワイヤレスヘッドフォンだ。今回は“完全ワイヤレスでも迫力のある低音が聴きたい”というユーザーの声に応えるべく、厚みとインパクトのある低域と鮮明な中高域表現の両立の実現、オートパワーON/OFFによるシームレスな音楽体験、業界最高クラスとなるヘッドフォン単体での連続15時間再生という、マニアも唸るこだわりをスマートに詰め込んだのが、この“ATH-CKS5TW”。

そんな本製品のオフィシャルムービーにて楽曲提供とアートパフォーマンスで共演した、アシッドジャズやR&Bなどブラックミュージックをベースに柔らかでソウルフルな歌声が魅力のバンド・Nulbarich(ナルバリッチ)のヴォーカリストJQと、〈COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)〉をはじめ様々なブランドへのアートワークの提供も行うペインターのbaanaiによる『HYPEBEAST』独占トークセッションが実現した。普段、多くを語らない両者が紡ぎ出す言葉、そしてそこに秘められた2人の音楽とアートの存在価値を是非読み取ってほしい。

2人にとって音楽とアートの存在感とは?

JQ:普段の生活はめちゃくちゃ普通なんですけど、基本的に音楽というものが僕の感情の唯一の表現の場。こんな感じで喋っていてもうまく感情を伝えられないので、素直に自分を表現できるのが音楽です。ただ、僕は怒りで音楽をしないので、怒り以外の感情をすべて音楽で消化しています。

なぜ怒りを音楽で表現しないのですか?

JQ:怒りは瞬間的な行動力じゃないですか。でも音楽って作り方が意外と地味で、その工程の中に“怒り”が入ると作りたくなくなっちゃうんですよ。ライブとかで発散する事はあるんですが、クリエイティブな作業の中には“怒り”は入ってきませんね。

baanai:僕は逆に“怒り”の感情をもって作品を作る時がありますね。もちろん怒りだけではないですが、自分は才能がないと言われ続けてきたので、見返してやりたいという気持ちがすごくあるし、今でも色々言われるんですよ。それに対して僕は毎回腹が立ってしまう人間なので、“怒り”はエネルギーになる事がありますね。

JQ:でも確かに原動力にはなりますよね。見返してやろうと思う気持ちの“怒り”は、意外と一番のガソリンだったりするんで。

音楽・アートを始めたルーツとは?

JQ:幼い頃、習字やサッカー、水泳、ピアノを習っていて、唯一残ったのがピアノでした。音楽が好きでどうのこうのと言うよりは演奏する事がすごい好きで、常にプレイをしていたんです。まさか自分が歌うとは思っていなかったんですけどね。そもそも自分の声がすごい嫌いだったんですが、気づいたら歌う人(歌手)になっていましたね。

baanai:僕は絵を描くのは小さい頃から好きでした。そんなに他のアーティストに興味があったわけではないですが、母が絵を描くのが好きで、美術館によく連れて行ってもらったりはしていましたね。3~4才くらいから絵は好きで描いていて、そこから趣味として書いていました。

JQ:絵を描かなくなった時期とかはあるんですか?

baanai:美大の受験に失敗して、その時通っていたアトリエ内のコンテストでもビリだったんですよ。それで本当に才能がないと思って全部捨てて、そこから5~6年まったく描かなかったですね。

JQ:そこからまた描こうと思ったきっかけは?

baanai:昔、パートナーと一緒に暮らし始めた頃ですね。「やってみたら?」と言われて、世界堂に小さな筆とキャンパスを買いに行って。

JQ:そんな良い話、僕にはないです。(笑)

baanai:それで絵を描く事がまた楽しいな、と思えたんですよ。

baanaiさんの作品はとてもリズムを感じるのですが、製作時の集中方法などはありますか?

baanai:家で作品をつくる時は特にないのですが、撮影だったり周りに沢山の人がいると自分の中でスイッチを入れるので、そんな時は必ずEminem(エミネム)の“Lose Yourself”を聞きながら作品づくりに没頭しています。

JQ:超リアルタイムです!僕、今ちょうど“8Mile”をめちゃくちゃ見返しているんです(笑)。僕もbaanaiさんと同じで曲をつくる時、人がいるとダメなんですよ。人がいると、そことの調和によって曲づくりに入り込めないから、もっと自分のディープスポットから何かを拾い上げたいんです。僕の場合、音をつくっているので作業中に音楽聞けないじゃないですか。なので、本当の意味で一人にならないとで。直前まで色んな音楽聞いたり、街に出たりして色んなインプットを溜めて、“精神と時の部屋”に入るという感じですね。

baanai:自分も一人っきりで作りたいタイプなのでとても分かります。

JQ:音楽は世間と遮断できるツールでもあるので、激しい曲を聴きながら街を歩いて、人と肩が当たったりすると向かっていっちゃいそうになりますし(笑)。逆に夢に突き進んでいる曲だと、夢に向かっていけるぞ、って気分になるし音楽が与える影響ってすごいですよね。

baanai:僕も“Lose Yourself”を聞いていると周りにいる人に負けちゃいけないなと思いますね。普段のトーンだと負けてしまうので(笑)。

JQ:近いところで音が鳴っているイヤフォンだとさらに音の影響力が高まりますよね。

SOLID BASS ATH-CKS5TWを実際に使用してみていかがですか?

baanai:絵を描いていると立ったりしゃがんだりの動作が多いので、ワイヤレスで良質な音が常に聞けるというのがとても良いですね。

JQ:集中する時に邪魔にならないのがすべてなので、調子良い時に電池切れとかストレスじゃないですか。そういう部分でも連続15時間再生なのでかなり良い製品だと思います。音に関してはローエンド(低音域)の足元周りがしっかりしたというか。ハイのところがシャキシャキしているより耳が疲れないので、暖かく音楽が聴けるんじゃないかと思いますね。

ATH-CKS5TWのオフィシャルムービーをご覧になってどう感じましたか?

JQ:三つの表現(ダンス・アート・音楽)が重なり合わさることってなかなかないなと思ったのが第一印象です。自分たちの目線からするとあの曲(Stop Us Dreaming)って結構バカソングで、“誰も俺らの事止めらんねぇぞ”って曲なんです。このアルバム(Blank Envelope) を通して最後にバカになるというか。そんな自分たちが一番解放されている曲に、baanaiさんのアートを重ねて頂いたのは僕的にすごく感動的でした。三つ巴のパフォーマンスというか、別の化学反応を起こして一つの作品になったと感じましたね。

baanai:自分も今回のオファーを頂いた際に候補が何曲かあったんですけど、他にも色んな条件があって「YES」とお答えするのに色々考えたんですが、「この曲なら良いですよ」と言ったのでこの曲に決まった時は、「やります」という気持ちになれたんです。

JQ:良かった! そこがリンクできてとても良かったです。

それぞれ異なるジャンルで活躍する2名のアーティストが、“クリエイティブ”という共通項を通してクロスオーバーできた本稿こそ、音楽とアートの存在価値の軌跡がまた新たに出来上がった瞬間ではないだろうか。

その他、〈Audio-Technica〉の最新ヘッドフォン“ATH-CKS5TW”に関する詳細はこちらよりご確認を。

[問] オーディオテクニカ お客様相談窓口
Tel:0120-773-417
Web:https://www.audio-technica.co.jp

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