ロニー・フィーグが KITH の “Love Thy City” コレクションで真の NYC プライドを見せつける
ニューヨークのオーラを放ちつつ、西海岸にも通じるオーセンティシティー
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人々はこう言う、「ニューヨークで成功すれば、世界中のどこでも成功できる」と。世界最大級のるつぼとして知られるニューヨークシティーには人々の人生をより良いものにするための試練や苦難が散りばめられている。 Ronnie Fieg(ロニー・フィーグ)にとって『David Z』での日々は『KITH』の青写真となったようだ。『KITH』の〈adidas(アディダス)〉、〈Columbia(コロンビア)〉、〈Coca-Cola(コカ・コーラ)〉、『Saban’s Power Rangers(サバンズ パワー レンジャーズ)』などを含む数え切れないほどのコラボレーションを振り返れば、Fiegが人々に刺激を与え、ニューヨークの文化の重要性に焦点を当てることに成功してきたのは明らかだ。
『KITH』の最新のコレクションでは、NYCのプライドが前面に押し出されている。“Love Thy City”と銘打たれた同コレクションでは、Fiegが通ったクイーンズのカードーゾ高校をフィーチャーしており、90年代に流行ったファッションアイテムにモダンなひねりを加えたデニムジャケット、プルオーバースウェット、フード付きコーチジャケットなどがラインアップ。学生時代というテーマは、各々がスポーツイベントや放課後に自分の学校に誇りを持ちながら青春を駆け抜けた日々の記憶を呼び起こさせるだろう。我々はRonnie Fiegから彼の『Caradozo』高校時代の考え方、彼のお気に入りの作品、そしてロサンゼルスの『Maxfield』で行われたポップアップについて話を聞くことが出来た。
ー現在のあなたを形成する上で大切だった高校時代の授業や活動などを教えてください。
カードーゾ高校の一番の魅力はその教員です。具体的な授業をあげることはできませんが、より良い社会人になるために私を高めてくださった先生方や顧問に方々はたくさんいらっしゃいます。先輩方のお話を聞き、彼らの経験から学ぶというのは大切なことです。
ーカードーゾ高校であなたの可能性を見いだせなかった教員や職員はいましたか? それとも、誰もがあなたを励まし、高めてくれたのですか?
両方たくさんいましたね。ルックブックにも載っているNaclerioコーチは良く私の面倒を見てくださり、あらゆる場面で私の背中を押してくださる方でした。私の将来性を見いだしてくれない教員たちの存在は、「彼らを見返してやろう」というモチベーションになりました。後ろ向きな発想を前向きに変えることが私の成功の一番のカギです。
“夢は大きく持ちなさい。一生懸命努力しなさい。常に前向きでい続け、他人のマイナスな発言を自分の原動力にしなさい。”
ー現在と高校時代で、あなたのスタイルはどのように変わりましたか?
当然進化していますが、当時受けた影響は今でも残っています。1996年は私の人生の中で最も衝撃的な年だったので、今回のコレクションでもそれが一貫したテーマとなっています。文化がインターネット中心になる以前の感覚を取り戻すのが、究極の目標です。私が思うに、人々に懐かしさを抱かせられるカテゴリーとは、もはや服と音楽しかありません。ですから、自分の根本に立ち返り、新しい世代に“本物”をみせられて非常に満足しています。今回のプロジェクトは1996年という時代を『KITH』というレンズを通して表現しているのです。
ーニューヨーク、クイーンズ育ちのあなたは、世界の他の都市とニューヨークにどんな違いがあると思いますか?
クイーンズで育ったということは、私にとって非常にプラスでした。というのも1日のうちにたくさんの文化に触れられるからです。学校へ通うのにバスを乗り換えたり、地下鉄の「F」に乗って仕事に行くことでさまざまなスタイル、個性や背景を目の当たりにしました。マンハッタン地区で働けたおかげでヒップホップカルチャーの全盛期を体感しました。この街は新しい文化の発信地で、我々が基準であり、ほぼ全てにおいて最先端なのです。世界をくまなく旅しましたが、この街ほど多様な場所はありませんでした。
ー“Love Thy City”コレクション内であなたのお気に入りのアイテムとその理由を教えてください。
ものすごく気に入っているフード付きのバーシティージャケットがあります。ニューヨークスタイルそのもので、96年のクイーンズで誰もが着ていたアイテムです。カラーウェイから生地に至るまで90年代の懐かしさを今のお客さんに提供したかったのです。もちろん、それらが今回のコレクション全体の意図するところではありますが、このアイテムは特にそれを体現出来ていると思います。かなりブランディングが施されていますが、私たちのビジョンをセンス良く、有意義に表現できました。
ー『Maxfield』でのポップアップでは、ニューヨークの文化を西海岸に持っていくわけですが、ロサンゼルスの人々に理解してもらいたい大切なことは何ですか?
頻繁にロスを訪れるのですが、気候の違いからも私たちのスタイルは全く異なっています。ブランドがどこへ行ってもその根本に忠実でいることは大切です。ロスでのポップアップは今回が2回目で、前回よりもブランドとして大きく成長しているので非常に楽しみです。今ではお客さんに、より実験的なプロダクトを提供できるようになりました。ポップアップで並ぶアパレルプロジェクトからは、我々の多様性が垣間見られるはずです。私はロスが大好きです。人々がロスで普段手に入るアイテム同様に、今回のポップアップの商品も気に入っていただけることを期待しています。
ー高校生の時の自分に対して、何かアドバイスはありますか?
夢は大きく持ちなさい。一生懸命努力しなさい。常に前向きでい続け、他人のマイナスな発言を自分の原動力にしなさい。
『KITH』の“Love Thy City”コレクションローンチを記念して、同ラインの商品はロサンゼルスの『Maxfield』で開かれるポップアップにて販売される。
これで『KITH』は晴れて3月4日(土)に同ストアでポップアップを行った、〈Fear of God(フィアーオフゴッド)〉、〈Vetements〉、〈OFF-WHITE(オフホワイト)〉などのエリートブランドたちと名を連ねることになる。これらのアイテムは、『KITH』の旗艦店およびオンラインストアでも午前11時(現地時間)に発売予定。