グレン・マーティンスが DIESEL のクリエイティブ・ディレクターを退任
9月22日(現地時間)に自身の手掛けるラストコレクションを発表
グレン・マーティンスが DIESEL のクリエイティブ・ディレクターを退任
9月22日(現地時間)に自身の手掛けるラストコレクションを発表
ベルギー出身のデザイナー グレン・マーティンス(Glenn Martens)が9月22日にミラノで行われるファッションショーを最後に、〈DIESEL(ディーゼル)〉のクリエイティブ・ディレクターを退任すると報じられた。9月18日(共に現地時間)に発表されたこの人事を伝える声明の中で、〈DIESEL〉は彼の後任については明言していない。なお、〈Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)〉のクリエイティブ・ディレクターも兼任しているマーティンスは、引き続き同パリメゾンでの役職は継続。両ブランドはともに「OTB Group(OTB グループ)」が所有している。
「OTB Group」会長のレンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)は金曜日、「グレンはブランドの認知を一変させ、若い世代との強固なつながりを築き、将来に向けた確固たる土台を作り上げてくれました。彼は、私たちが常に大切にしてきたオープンさ、エネルギー、そして親しみやすさを保ちながら、DIESELを再び世界のファッションシーンの中心へと連れ戻してくれたのです」とコメントを寄せた。
ベルギー・ブルージュ出身のマーティンスは、もともとインテリア/建築を学んでいたが、社会に出るのを先延ばしにするためにアントワープ王立芸術アカデミーを受験し、ファッションの世界へ足を踏み入れる。同校をトップの成績で卒業後、〈Jean Paul Gaultier(ジャンポール・ゴルチエ)〉のジュニアデザイナーとしてキャリアをスタート。2012年には自身の名を冠しらブランドを立ち上げ(3シーズン展開)、その後〈Y/Project(Y/プロジェクト)〉へ参加する。創業者ヨハン・セルファティ(Yohan Serfaty)の筆頭アシスタントを務めていたが、2013年4月のセルファティ急逝に伴い、共同経営者の後押しを受けてクリエイティブ・ディレクターに就任。約11年間にわたり、同ブランドをトップセレブリティが愛用する世界的パワーハウスへと成長させた。2024年6月の共同経営者の逝去を受け、同年9月に退任する。
2020年10月に〈DIESEL〉のクリエイティブ・ディレクターに就任。彼の就任当初、〈DIESEL〉は1990年代後半から2000年代にかけて誇っていた文化的な影響力を大幅に失っていた状態であり、それまで何度かクリエイティブの再生を試みていたものの、成果は混迷を極めていた。彼の指揮下において、〈DIESEL〉は独自のデニムへのアプローチと、挑発的なビジュアル表現によって若い世代から注目を集めることに。マーティンスの手掛けたショーやキャンペーンは、ブランドを従来のジーンズビジネスの枠組みを超え、長年ブランドの核となってきた「手に届く価格帯」というポジショニングを維持しながら、再びモード界の議論の最前線へと押し上げた。
〈DIESEL〉は今なお収益面で「OTB Group」最大のブランドであり、マーティンスにはプロダクトとイメージを再構築するための大きな自由度が与えられていた。マーティンスの退任により、同ブランドはディレクターという舵取り役を失った状態で、彼が構築したモメンタム(勢い)をどれだけ維持できるか、という課題に直面することになる。
