BEAMS PLUS 初となる米ロサンゼルスでの期間限定ストアをプレイバック
LAローカルコミュニティのキーパーソンや現地のカスタマーが集い、大成功を収めた期間限定ストアの全貌をレポート



































『BEAMS PLUS(ビームス プラス)』は設立25周年の集大成として、ブランドのルーツであるアメリカの地で初となる期間限定ストア『BEAMS PLUS LIMITED STORE in Los Angeles(ビームス プラス リミテッドストア イン ロサンゼルス)』を、2024年11月15日から12月24日(現地時間)の約一カ月半にわたって開催した。米国初の単独上陸で追求したのは、長年培ってきたオーセンティシティとコミュニティの表現。オープン前夜のパーティを皮切りに、会期中を通して多くの人々が訪れ、連日大盛況で幕を閉じた。本稿では、そんなアメリカでの期間限定ストアの全貌を充実のフォトレポートと共にお届けする。
『BEAMS PLUS LIMITED STORE』は、『BEAMS PLUS』の世界観を体感でき、スタッフとのオフラインコミュニケーションを楽しめる企画として日本国内では2022年からスタート。ブランド設立25周年にあたる2024年は同企画を日本国外へと広げるべく、5月に台湾の台北で実施。そして11月にはアメリカで待望の期間限定ストアをオープンした。『BEAMS PLUS LIMITED STORE in Los Angeles』の舞台はアメリカ西海岸、閑静な倉庫街から現代文化の中心地に発展したロサンゼルスのアート・ディストリクト。ソリッドな外観、ファサードの芝生、ウッドの天井など洗練と温もりが共存するスペースは、『BEAMS PLUS』の世界観を表現するうえでこれ以上にない空間と言える。オープン前夜には、パーティを開催。現地のキーパーソンをはじめ多くの関係者が祝福に駆けつけた一夜では、ショーごとにメンバーが入れ替わるThe Don Brown Collective(ザ・ドン・ブラウン コレクティヴ)が奏でるムーディなジャズサウンドに耳を傾けながら、ゲスト同士の交流も活発に。日米のコミュニティが交わることで、特別な時間を共有することができた。
期間限定ストアの会期前半は、“アメリカントラディショナル”、“ワーク”、“スポーツ”、“ミリタリー”の4つの要素を軸に、普遍的な美しさと時代性を反映した次世代に受け継がれるべきカジュアルウェアを提案。会期後半では2024年秋冬コレクションをデリバリーし、『BEAMS PLUS』の代名詞であるオリジナルファブリックを存分に堪能できる品揃えに。プリントで表現した汚れや二度染めのインディゴなど、西海岸の目利きたちが生地から滲み出る日本のクラフトマンシップに見入る姿が印象に残った。また、クリスマスに向けて店内外をツリーやリースで装飾するなど、華やかなムードに様変わり。ホリデーシーズンのためファミリーやカップルで訪れる来場者も増え、皆がリラックスした雰囲気でショッピングを楽しむ様子が散見された。
今回のアメリカでの期間限定ストアのオープンにあたり、新たな視点を付与する謎多き存在〈FOUND OBJECTS(ファウンド オブジェクツ)〉とのコラボレーションバッグを発表。古き良きモノの尊重と現代的な解釈を併せ持つ両者による初のコラボレーションでは、作業現場で工具や備品を持ち運ぶために生産されたヴィンテージのベルバッグ6種をアップサイクル。数十年の摩耗が放つ独自の古色にコントラストを生む最高級マドラスヤギ革の裏打ち、コラボレーションを象徴する特別なロゴチャームでカスタマイズを施し、後世に残る逸品が完成した。
そして『BEAMS PLUS』のグローバルプロジェクトとして2023年より継続する〈SPERRY TOP-SIDER(スペリー トップサイダー)〉とのコラボレーションもポップアップ形式で紹介。アメリカの老舗フットウェアブランドである〈SPERRY TOP-SIDER〉は、1935年にコネチカット州ニューヘイブンで誕生。創設者のポール・スペリー(Paul Sperry)は、海をこよなく愛する家族の下に生まれた船乗りであり、濡れたデッキでの転倒経験から船上でも滑ることのない革新的なラバーソールを開発。彼の生み出した“スペリーソール”を搭載したボートシューズは、その圧倒的な信頼と機能性からアメリカ海軍のオフィシャルシューズに認定されることに。海軍のみならず陸軍の足元をも支え、民間への供給が追いつかないほど重宝されたという。
両者のコラボレーションでは1940年代当時に米軍に支給されていた木型をベースに、現行のCLOUD CVOとは異なる木型を採用したスペシャルモデル MIL CVOを制作。特徴的なラバーアウトソールと風合いはそのままに、サイドテープの厚みなどでモダナイズを図り、インソールには軍事請負業者のハンドスタンプをモチーフにしたプリントを施したデザインに。今回のポップアップでは待望の新色である“アイボリー/ブラック”をお披露目し、「倉庫からデッドストックが見つかった」というボックスコンセプトに沿って当時の広告をディスプレイした。本作のローンチに際し、特別なパーティを開催。スペシャルライブも行われたこのパーティも多くのゲストで賑わい、アメリカでの期間限定ストアの締めくくりに相応しい一夜となった。
大成功を収めたロサンゼルスでの期間限定ストアを終えて、ディレクターの溝端秀基氏からコメントが到着。近年の『BEAMS PLUS』は国内のみならず海外からも注目を集めており、数々のグローバルブランドとのコラボレーションを実現させてきた。ここ数年では、〈NOAH(ノア)〉の共同創業者でもあるブレンドン・バベンジン(Brendon Babenzien)の手掛けるアメリカンカジュアルブランド〈J.Crew(J.クルー)〉とのカプセルコレクションを2回、そして英ロンドン拠点のスケートブランド〈PALACE SKATEBOARDS(パレス スケートボード)〉と初のカプセルコレクションを発表。それらの経験を経た今回のロサンゼルスでの取り組みは、グローバルでの展開を進める『BEAMS PLUS』にとってさらなる飛躍の一歩となったことは間違いない。“古き良き時代のアメリカ”のスタイルを現代に継承し、進化を続ける『BEAMS PLUS』のクリエーションにこれからも注目しよう。
2022年、社内に提出した1枚のポスターを皮切りにスタートしたワールドツアー。BEAMS PLUSの節目であり新たな門出に、憧れの地であるロサンゼルスにLIMITED STOREをオープンできたのは、かけがえのないマイルストーンとなりました。研磨してきた世界観や、日本の職人技に由来した素材およびディテールへのこだわりがアメリカンカジュアルの本場で受け入れられたことは、大きな自信となりました。キーワードのひとつである“コミュニティ”も拡大することができ、今のアメリカを肌身で感じる中で収穫も多く、帰国後もオフラインでしか得ることのない経験を噛み締めています。まだツアーは始まったばかりです。行きたい都市はたくさんあります。今後もBEAMS PLUSのモノづくり、そしてローカルの才能たちと融合することでしか生まれないクリエーションにご期待ください。
溝端秀基(BEAMS PLUS Director)
BEAMS PLUS LIMITED STORE in Los Angeles
開催期間:2024年11月15日(金)〜12月24日(火)(PST)
住所:620 Imperial Street Los Angeles, CA 90021
営業時間:
月曜日〜土曜日:11:00-18:00
日曜日:12:00-18:00(PST)